行知学園日本語教師養成講座

日本語教師養成講座とは?概要と人気のスクールを紹介!

更新日:2024/11/21

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日本語教師養成講座とは?概要と人気のスクールを紹介!
Mikuさん

この記事を書いたのは

Miku
日本語教師養成課程で資格を取得し、日本語の指導歴は7年目。
学生時代はイギリスへの交換留学の経験もあり、卒業後は日本語教師として働きながら、フランスでワーキングホリデー留学と語学留学を経験。
現在はマルタ島在住で主にフリーランスで活動する傍ら、「日本語教師ナビ」のライターを務める。


有資格の日本語教師になる方法は3パターンありますが、その1つが日本語教師養成講座(420時間以上)を修了するものです。※1

そこで今回は、大学で日本語教師養成課程を修了した私が、自身の体験談を交えながら、日本語教師養成講座の概要と、人気のスクールを3つご紹介します。

結論は、日本語教師養成講座は受講料が高いものの、実践的な内容を学べて、就職に繋がりやすいので、受講するメリットが大きいといえます。

※1 2024年4月から日本語教師は国家資格「登録日本語教員」になりました。「登録日本語教員」になるための方法は国家資格になって日本語教師養成講座はどうなる?をご確認ください。

Mikuさん

給付金制度を活用してお得に日本語教師養成講座を受講しよう!

厚生労働省「一般教育訓練給付金」の対象となる日本語教師養成講座を受講した場合、条件を満たすことで受講料の20%(上限10万円)が給付されます!
知らないまま受講してしまっては損をしてしまうかも。給付金に関する詳細は、ハローワークや資料請求をしたスクールへお問合せください。


日本語教師養成講座とは

日本語教師養成講座とは、日本語教師として日本語を教えるために必要なスキルや知識を学ぶ講座のことです。
講座で勉強する科目は、大きく以下の5分野に分けられます。

  • ・ 社会・文化・地域
  • ・ 言語と社会
  • ・ 言語と心理
  • ・ 言語と教育
  • ・ 言語

これらの5分野から、基礎知識を中心に学ぶ理論科目と、教育実習などで実技を学ぶ実践科目を420時間以上、勉強していきます。
日本語教師養成講座は、民間のスクールで受講することが一般的です。

最近では、eラーニングが普及したことによって、実践科目以外はオンラインで受講できるコースも増えており、自分の学習スタイルに合わせて勉強できるようになりました。

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日本語教師養成講座を受講するメリット

日本語教師養成講座を受講するメリットは、主に以下の5つがあります。

実践的な内容を学べる

文化庁が公表している基準によると、日本語教師養成講座には教育実習が含まれている必要があるため、講座を受講することで、実践的な内容を学ぶことができます。

教育実習とは、教材の選択や教案の作成をして、外国人学習者へ模擬授業を行うものです。

Mikuさん

Mikuさん:
私が参加した教育実習は、大学の日本語コースで勉強している留学生を10名程集めて行うものでしたが、実際に教えてみると、多くの改善点が見つかりました。

教育実習だと、講師と学習者から丁寧なフィードバックをもらえるので、失敗を繰り返しながら、優れた教授スキルを身につけられます。

また、講座修了後に即戦力として日本語を教えられるので、就職活動でも有利になります。


完全通学型かオンライン併用型か選べる

日本語教師養成講座は、コロナ禍をきっかけに理論科目はオンライン授業で、実践科目は通学授業でというオンライン併用型学習を選べるようになりました。

完全通学型は、クラスメイトと交流して、モチベーションを高めながら学ぶことができますが、通学にかかる手間を考慮する必要があります。
オンライン併用型は、自分のペースで勉強できるので、仕事や育児などと両立しやすい一方で、スケジュールをうまく管理しないと、受講期間が長くなってしまう場合もあります。

それぞれいい面・悪い面はありますが、日本語教師養成講座は自分のライフスタイルに合わせて受講できる点がメリットです。

就職サポートをしてくれる

手厚い就職サポートを受けられることも、日本語教師養成講座の魅力の1つです。
どのスクールも受講生の就職率アップを目指しており、スクールによっては、求人情報の提供だけではなく、専門のキャリアカウンセラーによる採用試験のアドバイスや応募書類の添削も行っています。

実際に、日本語教師養成講座を提供しているスクールの就職率は高く、大手スクールでは90%超えがほとんどです。
日本語学校も同時に運営しているスクールだと、そのまま日本語教師として採用される機会もあり、受講生が就職しやすい環境が整っています。

日本語教育能力検定試験の対策講座もセットで受講できる

近年では、日本語教師養成講座に日本語教育能力検定試験の対策講座がついたセットコースを提供するスクールが増えています。
その理由は、日本語教師養成講座の修了に加え、日本語教育能力検定試験への合格をしていると、日本語教師としてより高い評価を得られるためです。
日本語学校によっては、2つの資格を保持している日本語教師へ、追加手当を支給することもあるようです。

日本語教育能力検定試験の合格率は、25〜30%程度で、取得が比較的難しい資格となっています。
しかしながら、日本語教師養成講座と合わせて勉強することで、効率よく試験対策を進められ、合格しやすくなります。

最短6ヶ月でコースを修了できる

日本語教師養成講座を修了するまでにかかる期間は、平均で1年くらいですが、最短6ヶ月で修了できるコースもあります
例えば、アークアカデミーの短期集中クラス(6ヶ月)では、平日の月曜日から金曜日まで、1日3〜4時間の授業を受けることになります。

このように、あまり長い時間をかけずに日本語教師の資格を取得できるため、特に転職活動を考えている場合は、空白期間を短くして、スムーズに日本語教師の仕事を始めることができます。

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日本語教師養成講座を受講するデメリット

受講するメリットがたくさんある日本語教師養成講座ですが、デメリットもあります。

受講料が高い

日本語教師養成講座のデメリットとしてよくあげられるのが、受講料の高さです。
講座の受講料は、50万円前後が相場となっており、入学金や教材費を含めると55万円を超える場合もあります。

したがって、どうしても予算に余裕がないという方は、日本語教育能力検定試験の合格を目指してもいいかもしれません。
受験料は14,500円(税込)、テキスト代は2,000〜3,000円程度で、試験対策講座を受講しても、10万円前後で済みます。

4年制大学を卒業する必要がある※2

日本語教師の資格取得を目指す場合、日本語教師養成講座の修了に加えて、4年制大学を卒業する必要があります
特に、外国人を留学生として受け入れられる法務省告示の日本語学校では、「日本語教師養成講座(420時間以上)と4年制大学卒業」という条件を満たしていなければ働けません。
そのため、現時点で大卒未満という方は、以下2つのルートを考えてみてください。

  • ・ 大学もしくは大学院で日本語教育専攻・副専攻
  • ・ 日本語教育能力検定試験に合格

現時点で、高校生や大学生なのであれば、私のように大学で日本語教師養成課程を修了するか、日本語教育を主専攻にして資格を取得する方が、現実的かもしれません。

※2 日本語教師の国家資格「登録日本語教員」の取得には学士は不要です。詳しくは国家資格になって日本語教師養成講座はどうなる?をご確認ください。

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日本語教師養成講座・スクールを選ぶポイント

こちらでは、日本語教師養成講座とスクールを選ぶポイントを5つまとめました。

文化庁届出が受理されているか

日本語教師養成講座を選ぶ場合は、スクールが文化庁の届出受理をされた講座を提供しているか、確認するようにしてください。

その理由は、「留学」という在留資格を付与できる法務省告示の日本語学校※3では、文化庁への届出が受理された日本語教師養成講座のみを、日本語教師の資格として認めているからです。

したがって、届出受理されていない講座を受講した場合、就職できる日本語学校の選択肢が限られてしまうので、注意しましょう。

届出受理番号は、各スクールのサイトなどで公表されており、文化庁のサイト上でも調べることが可能です。

※3 日本語教育機関認定法施行により、2024年4月以降、留学生を受け入れるためには、文化庁の「認定日本語教育機関」の認定を受ける必要があります。詳しくは国家資格になって日本語教師養成講座はどうなる?をご確認ください。

自分に合ったカリキュラムか

日本語教師養成講座を選ぶ際に重要なことは、自分に合ったカリキュラムを選ぶことです。
例えば、以下のようなポイントをチェックしてみてください。

  • ・ 教育方針は理論科目重視か、実践科目重視か
  • ・ 教育実習は外国人留学生と行うのか、日本人と行うのか
  • ・ 教育実習で実際に自分が教えられる時間はどのくらいか
  • ・ オンライン併用型の場合、映像授業か、オンラインライブ授業か
  • ・ 受講期間はどのくらいか(6ヶ月・1年など)

同じ養成講座でもカリキュラムによって、学べる内容も満足度も変わってくるため、受講を決める前に、スクールや修了生から話を聞くことをおすすめします。

予算に見合っているか

受講する日本語教師養成講座が、自分の予算に見合っているかを確認することも大切です。
受講料の相場は50万円前後ですが、スクールによっては40万円程度の場合もあります。

さらに、入学金や教材費はスクールによって料金が異なるため、気がついたら予算オーバーとなっていることもあります。 分割で支払いをすると、手数料がかかって、さらに高くなってしまうケースもあるので、あらかじめ総額はいくらになるのか、把握しておいた方がいいでしょう。

また、厚生労働省の教育訓練給付金制度を利用すると、講座修了後にハローワークから給付金(上限10万円)が支給されるので、制度が利用できるのかという点もスクールに確認してみてください。

教育訓練給付金制度対象の日本語教師養成講座は、下記の関連記事で紹介しています。
関連記事日本語教師養成講座は教育訓練給付金の対象になる?

学習のサポート体制は整っているか

日本語教師養成講座は、修了までに少なくとも6ヶ月はかかる上に、講座内容も専門的であるため、学習サポート体制が整っているかは、事前に確認しておくべきポイントです。

授業で分からないことがあった場合に、どこまでフォローをしてくれるのか、担任制を設けているかなどを把握しておくと安心です。
そして、仕事や育児と両立をしながらの受講を考えている方は、急用で欠席した際に振替受講の対応はしてくれるのか、という点も調べておいた方がよさそうです。

スクールによって、期限つきで対応をしてくれる所、振替受講には追加料金を請求している所など、さまざまです。

講師の質はいいか

今後、日本語教師として活躍していく上で、日本語教育についてのノウハウを、どの講師から学ぶかという点は、非常に重要です。

できれば、日本語もしくは日本語教育の指導経験が豊富で、日本語教育に熱心な現役講師であることが望ましいです。
指導経験が十分にあると、実際の教育現場でのニーズや課題を熟知しているため、より効果的な教授法を教えてもらうことが可能です。

大手の人気スクールだと、各分野で著名なプロの講師を多く揃えているので、視野を広げながら学べるでしょう。

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日本語教師養成講座で人気のスクール

こちらでは、日本語教師養成講座で人気のスクールを3つ厳選して、ご紹介します。

※受講料の他に、入学金・教材費・システム利用料が別途必要となります。

ヒューマンアカデミー

ヒューマンアカデミーは、日本最大規模の総合スクール事業を行っており、知名度がとても高いです。

日本語教師養成講座の修了生の就職率は90%を超え、業界トップレベルの実績があります。
さらに、大手スクールという強みを活かして、プロのキャリアカウンセラーや日本語教育業界で活躍している著名講師を揃えているため、授業・受講生サポートともに質が高いです。

「eラーニング」や「オンラインライブ授業」が充実していて、在宅でも受講できるので、自分に合った学習スタイルで知識とスキルを身につけられます。

  • ・ 日本語教師養成講座(通信検定対策付き):受講料 644,040円(税込)
  • ・ 日本語教師養成講座:受講料 545,600円(税込)

アークアカデミー

アークアカデミーは、1986年に創立という長い歴史と、豊富な実績のあるスクールです。
実践的なスキルだけではなく、「考える力」を伸ばす教育もしており、学習者に伝わりやすいジェスチャーや板書などを指導した上で、場面ごとにどうするかを判断させていきます。

著名な講師陣による質の高い授業には定評があり、受講生の97.9%が満足しているというデータもあります

通信コースでは、eラーニングで300時間もの受講が可能となっており、オンラインでも十分な学びの場を提供しています。

  • ・ 420時間総合コース:受講料 572,000円(税込)
  • ・ 420時間通信コース:受講料 462,000円(税込)

東京中央日本語学院

東京中央日本語学院は、国内でも規模の大きい日本語学校を併設していることから、実際の教育現場で実践的なスキルを学べる機会が多いスクールです。
留学生との交流イベントやワークショップへの参加も、気軽にできる環境があります。

受講生はマイページ上で求人情報を確認でき、手厚い就職サポートを受けられるため、就職率は90%以上で、アジアを中心とした海外での就職に強いです。

オンライン授業に特化したスキルアップ講座もあり、日本語教師養成講座の受講生は無料で受けられます。

  • ・ 420時間コース(通学):受講料 583,000 円(税・教材費込)
  • ・ 420時間コース(eラーニング):受講料 550,000 円(税・教材費込)

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国家資格化で日本語教師養成講座はどうなる?

日本語教師養成講座に代わる登録日本語教員養成課程の情報は未公表

2024年4月現在、国家資格化以降、日本語教師養成講座に代わる「登録日本語教員養成課程」の詳細情報は未公表です。
正式な公表がありましたら、随時情報更新いたします。

資格取得のルートは2種類!

登録日本語教員になるためのルートは、大きく分けて下記の2つです。

1.養成機関ルート
文化庁に認定された「登録日本語教員養成機関」で必要な課程を修了し、日本語教員試験の応用試験に合格後、実践研修を履修することで資格を取得できます。(基礎試験は免除)なお、「登録日本語教員養成機関」は2024年4月現在未公表です。

2.試験ルート
「登録日本語教員養成機関」に通わず、独学で目指すルートです。日本語教員試験の基礎試験、応用試験に合格し、実践研修を履修することで資格を取得できます。

登録日本語教員および日本語教員試験に関する詳細は、下記の関連記事をご確認ください。

関連記事日本語教師の国家資格に関する最新情報!
関連記事登録日本語教員の試験(日本語教員試験)とは?最新情報を総まとめ!

「登録日本語教員」は取得した方がいい?

今後、「認定日本語教育機関」で日本語教師として働くためには、登録日本語教員の資格が必須です。「認定日本語教育機関」は、文化庁により認定された留学生を受け入れられる日本語教育機関を指します。国内の日本語学校で働くことを想定しているなら、登録日本語教員の資格は取得しておくべきでしょう。
なお、2024年4月現在、「認定日本語教育機関」は未公表です。

登録日本語教員や日本語教員試験について詳しく情報を知りたいという方は、まずは日本語教師養成機関に問い合わせて解説してもらうのも1つの手です。
下記の赤いボタンから簡単に資料請求できますので、気になる方はチェックしてみてください。

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まとめ

今回は、日本語教師養成講座の概要と、受講するメリットとデメリット、人気のスクールを3つお伝えしました。

日本語教師養成講座は、受講料が高く、4年制大学を卒業しなければ資格取得の条件を満たせないので、有資格の日本語教師になるルートの中では、最もハードルが高いかもしれません。※1

しかしながら、日本語教師養成講座を受講して実践的なスキルを身につけると、就職活動もスムーズに進みますし、常勤講師として採用される可能性も高まります。

通信講座にすれば、仕事や家事の合間を縫って受講することも可能なので、早速スクール選びをしてみてはいかがでしょうか。

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