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「日本語教師は自分に向いているのかな?」
このように、日本語教師という仕事に適性があるのか知りたい方へ向けて、今回は日本語教師に向いている人について、日本語教師の経験者へ伺い、まとめてみました。
日本語教師という仕事は、日本語を母国語としない外国人や、帰国子女などで海外生活が長く日本語に不自由を感じている日本人へ、日本語を教えることが主な業務になります。
常勤講師だと、日本語を教えること以外にも、カリキュラムの管理や進路相談、留学生の生活サポートなど、担当する業務は多岐にわたります。
そのため、小学校や中学校の教員のように忙しくなりやすいですが、「日本語教師はやりがいのある仕事」と評価する現役の日本語教師はたくさんおり、学習者から感謝されることも多いです。
日本語教師の仕事内容については、『日本語教師の仕事内容を詳しく解説!』でご紹介しています。
こちらでは、どのようなスキルを持っている人が日本語教師に向いているのか、経験者へお聞きしてみました。
日本語教師という仕事は人との関わりが多くなるので、コミュニケーション能力が高く、相手とスムーズに意思疎通をはかることができる人にはピッタリです。
日本語教師という仕事は、学習者から否定的なことをいわれる、学習者がなかなか理解してくれない、ということがあるので、メンタルが強い人に向いているといえます。
南野さん
先ほどお伝えしたように、学習者同士の喧嘩や警察沙汰のトラブルなど、日本語教師をやっていると予期せぬことが多々起きるので、少々のことがあっても動じないようなメンタル面が強い人、問題解決に向けて前向きに進めるようなバイタリティのある人が、日本語教師に向いていると思います。
R.H.さん
「先生だから」といって、無条件に話を聞いてくれる学習者ばかりではないので、自分は自分と割り切って考えることができて、人の評価を細かく気にしないようなメンタルが強い人は、日本語教師向きといえます!外国人相手の仕事なので、日本人を相手にする教師よりも、堂々としていなければならない部分もあると思いますね。
日本語教師は日々異なる価値観に触れる仕事なので、新しい考え方を受け入れて対応していく適応力が必要になります。
適応力のある人であれば、母国での考え方の違いから宿題を真剣に取り組まなかったり、遅刻や欠席を繰り返したりする学習者に対して、違いを受け入れながら適切なアドバイスをすることができるでしょう。
Mikuさん:
私がタイで日本語教師として働いていた時は、職場環境・生活環境・価値観など、すべてが日本とは異なっていたため、慣れるまでかなり苦労しました。
せっかく日本語教師の仕事を見つけて海外(タイ)へ移住したのに、数週間で挫折・帰国してしまう先生もいたので、特に海外で日本語教師をする場合は、適応力のある人が向いていると思います。
日本語教師が相手にする外国人は、勉強や日本での生活など、さまざまな悩みを抱えてる場合が多いので、相手が何を必要としているのか、すぐに気がつけるような面倒見がいい人は、学習者にとってよりよい学習環境を築けるでしょう。
鈴木さん:
日本語学習者は、色々な理由があって日本語を勉強しています。
日本の会社で上司とコミュニケーションを取るため、仕事の都合などで同伴した家族と一緒に日本で生活をするため、日本の大学・専門学校へ進学するためなど、一人ひとりにさまざまな事情があります。
なので、「壇上の賢者ではなく、学習者に寄り添う人」として考えられる人が向いていると思います。
Mikuさん:
私はマンツーマン指導をすることが多いのですが、将来のことや家族、恋愛のことなど、学習者から日本語の勉強に関すること以外の悩みを聞くことが、結構あります。
悩みがあるとどうしても勉強に集中できなくなってしまうと思うので、面倒見のいい人が日本語教師になると、学習者が勉強に専念できる環境を作ってあげられると思います。
日本語教師は誰かのために、日本語や日本に関することを教える仕事なので、人と関わる仕事がしたい人には適しているでしょう。
南野さん:
すでにお伝えしたように、私が働いていた学校は規模が大きかったので、関わる学習者の人数が多く、クラスごとに連携をとる教師も変わるので、他人との関わりに消極的な人よりは、人が好きで積極的に関わって人の役に立ちたいと思っている人の方が、日本語教師に向いていると思います。
続いて、どのような興味・希望を持っている人が日本語教師に向いているのか、経験者にお聞きしました。
日本語教師は、日本文化・日本語についての正しい知識を身につける必要があるため、日本文化・日本語が好きな人に適しています。
また、流行の音楽やアニメなどのサブカルチャーを教える場面も多いので、日本に関する幅広い分野に興味があると、尚いいでしょう。
R.H.さん
日本語を教える仕事なので、日本や日本語の事をきちんと知っていて、それを外国人へ伝えたいと思っている人が日本語教師に向いていると思います。
Mikuさん:
日本が好きな人だと、テキストを超えた独自の視点で日本語を教えられるので、学習者に合わせた楽しい授業を展開できると思います。
私は、テキストで紹介されないような地域のイベントや、普段何気なく行っている習慣などで、外国人にとってみたら珍しいだろうなというものを、授業の題材として積極的に取りあげています。
日本語教師は、色々な国から来た学習者と毎日交流するので、異文化・外国語に興味がある人は適性があるでしょう。
学習者の出身国の文化や言語に興味を示せる日本語教師は、仲良くなるきっかけを作りやすく、信頼関係をスムーズに築くことができます。
Mikuさん:
私は海外旅行が好きなので、学習者と旅行の話で仲良くなって、次の受講へと繋がることがよくあります。
特に自分が移住・旅行した国が、学習者の出身地だと話が弾んでいきいきとした授業になります。
日本語に限らず、教えること全般が好きだという方も日本語教師に向いているでしょう。
学習者のことを1番に考えて一人ひとりに合った授業を提供し、コツコツと勉強・改善をしていくことは日本語教師にとって非常に重要です。
また、日本語で友達とコミュニケーションが取れるようになる、日本語の試験に合格する、大学・専門学校に合格するなどの学習者の成果を、自分のことのように喜ぶことができるでしょう。
結婚や出産、介護などのライフイベントに左右されず、柔軟な働き方をしたい人は、日本語教師という仕事を選択肢として考えてもいいかもしれません。
日本語教師は、フルタイムで働く常勤講師の他、パートタイムで働く非常勤講師という選択肢もあり、週2〜3日だけ、午前中だけ、夏休みだけのようにスケジュール調整がしやすいです。
Mikuさん:
最近では、私のようにフリーランスで働いたり、オンラインで授業を行ったり、日本語教師として自分に合った働き方を選択することができるようになったので、1つの仕事を長く続けたいという人にとって、日本語教師はとてもいい仕事だと思います。
日本語教師は海外での求人もたくさんあるので、海外で働いてみたい人に向いているでしょう。
特に中国や韓国、ベトナムやタイなどのアジア圏での求人が多いため、他のアジア諸国でキャリアを積むことができます。
Mikuさん:
私が以前日本語教師として働いていたタイでは、首都のバンコクでも常に教師が不足しており、現在でもどこかしらで求人が出ている状況です。
私は当時、日本語教師の経験がなかったのですが、タイでの就職活動はトントン拍子に進み、2〜3校程度へ応募してすぐに採用が決まりました。
日本語教師という仕事は日々多くの学びがあるため、変化のある日常を送りたい人に適しているでしょう。
学習者から気づかされることもたくさんあり、今まで思いつかなかった考え方や価値観を知ることで、常に新鮮な気持ちで仕事に取り組めます。
鈴木さん:
日本語教師は学ぶことが尽きず、常に変化や刺激があって魅力のある仕事なので、変化のある日常を好む人には向いていると思います。
以下では、日本語教師を目指すにあたって必要とされる基本的なスキルについて解説します。
日本語教師にとって、日本語を教えるスキルは非常に重要で、「日本語を知っている・話せる」ということと、「日本語を教えられる」という能力は全く別のものとなっています。
特に外国人に日本語を教えるためには、外国人向けの日本語文法から学ぶ必要があります。
2024年4月から始まる日本語教師の国家資格化においても、日本語を教えるスキルは重要視される傾向にあり、指導力に関する内容が試験範囲になっている他、日本語の指導方法を学ぶ実践研修が導入される予定です。
異文化コミュニケーションスキルとは、異なる文化や価値観を持つ人とスムーズに意思疎通をはかる能力のことです。
日本語教師はさまざまな国から来た学習者と接する機会が多いので、違いを受け入れ、適応していくスキルはとても重要になります。
実際に、日本語教師の資格を取得する上で必要とされている学習項目(必須の教育内容)には、異文化コミュニケーションが含まれています。 学習者と円満な関係を築ければ、授業の雰囲気が明るくなって、学習者のモチベーションも高められるでしょう。
参考:文化審議会国語分科会 日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)改定版(平成31年3月4日)
日本で日本語教師として働く場合は、直接法(日本語を日本語で教える)が主流となっているため、英語力を問われないケースが多いですが、英語力やその他の外国語能力があれば役に立ちます。
私自身も日本語を教えていると、特に初級レベルの学習者から英語での説明を求められることが頻繁にあります。
また、英語やフランス語などの外国語を勉強した経験があると、日本語を学ぶ学習者の気持ちが分かり、適切なアドバイスをしてあげることができます。
日本語教師に必要な英語力については、日本語教師に英語力は必要?でご紹介しています。
今回は、日本語教師の経験者へ日本語教師に向いている人についてお聞きし、その回答をまとめました。
2024年4月から新制度が始まり、日本語教師は国家資格化されるので、日本語教師という仕事は今後さらに重要視され、需要も高まっていくと考えられます。
オンラインの授業などは資格がなくても教えられるものも多いので、日本語教師に興味のある方は、まず挑戦してみるというのもいいかもしれませんね。
BrushUP学びは日本語教師養成講座や日本語教育能力検定試験の対策講座など、日本語教師を目指せるスクールの情報をまとめたサイトです。エリア別にまとめて比較でき、とても見やすいです。
南野さん
私が働いていた日本語学校は規模が大きく、多い時で4つのクラスを掛け持ちしていたくらいだったので、常に多くの人と接しなければなりませんでした。
特に日本語学習者は、国籍も年齢も生活環境もさまざまなので、コミュニケーションの取り方には配慮が必要です。
ただでさえ慣れない日本での生活にストレスを抱えている学習者は、ちょっとした価値観の違いや勘違いなどで、大きなトラブルに発展させてしまうこともあります。
私が実際に経験したことでは、男性の学習者同士が授業中に喧嘩になって、殴り合いにまで発展してしまったり、学習者が夜の繁華街でトラブルに巻き込まれて警察署から連絡してきたりしたことがありました。
このような場面に遭遇しても、冷静さを失わず状況に応じた判断をして、周囲との信頼関係を築けるようなコミュニケーション能力の高さは、日本語教師にとって大切だと思います。