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登録日本語教員の試験(日本語教員試験)とは?最新情報を総まとめ!

更新日:2024/11/20

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登録日本語教員の試験(日本語教員試験)とは

日本語教師の国家資格化が2024年4月から始まりますが、「試験の概要を詳しく知りたいけど、どの資料を参考にすればいいのか分からない」と、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そのような方のために、現在公開されている情報に基づいて、登録日本語教員になるための試験(以下、「日本語教員試験」)についての最新情報を、まとめてみました。

日本語教員試験の最新情報に関しては、文化庁の公式WEBサイトで更新されているので、ご自身でも確認をしてみてください。

本記事は、文化庁の示す下記の資料を参考に記載しています。

参考:
文化庁国語課「登録日本語教員の登録申請の手引き」
日本語教員試験試行試験試験実施委員会「令和5年度日本語教員試験試行試験実施概要」

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【速報】第1回日本語教員試験が実施されました

2024年11月17日、第1回日本語教員試験が行われました。出願状況や受験者からの声などを速報としてお伝えします。

出願状況

各地域の出願数は下記の通りです。

【日本語教師ナビスタッフより】
地域差がかなり大きく、関東以外の受験者数すべて足しても5,933名で、関東の6,496名に及びませんでした。昨今取り沙汰されている「日本語教室の空白地域」「地方での日本語教師不足」を解消していくためにも、各地域での登録日本語教員志望者を育成していくことが課題になりそうです。

ルート別の出願数は下記の通りです。

【日本語教師ナビスタッフより】
当初の予想通り、基礎試験、実践研修が免除され、応用試験の合格のみで登録日本語教員が取得できるCルートの出願者が最多となりました。今後登録日本語教員養成機関が公表される予定ですので、次年度は養成機関ルートの出願者数がどれくらいになるのか注目したいと思います。

登録日本語教員の資格取得ルートについて、詳しくはこちらをご覧ください。

【独自調査】受験者の感想

Xでのアンケート結果

当サイト「日本語教師ナビ」が独自で行った、試験の難易度に関するアンケート調査によると、試験問題について「難しかった」との回答が過半数(52%※)を占めています。

※日本語教師ナビX(@nihongo_navi)による調査。(2024年11月19日17時点、回答数:448票)

今後も、詳しい発表があり次第情報を更新します。

参考:文部科学省 令和6年度日本語教員試験出願状況についてお知らせします

登録日本語教員の試験(日本語教員試験)とは

「日本語教員試験」とは、2024年(令和6年)4月1日から始まる日本語教師の国家資格化で、「登録日本語教員」になるために必要な試験です。

この試験は、認定日本語教育機関(現在の法務省告示校のようなもの)で日本語教師として働く上で、必要な知識及び技能が備わっているかを測ることを目的としています。

日本語教員試験は、基礎試験と応用試験の2部構成となっており、両方の試験に合格すると、次のステップである実践研修に進むことができます。

登録日本語教員については、こちらの記事『登録日本語教員とは?』で詳しく解説しています。

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日本語教員試験の受験資格

年齢・学歴・国籍は不問

「日本語教員を目指す者」は、年齢・国籍・母語に関係なく誰でも日本語教員試験の受験ができるとされています。
また、学歴に関しても要件は設けられていません。

そのため、外国人を含めたさまざまな人たちが、今後日本語教師として活躍するようになるかもしれません。

参考: 文化庁「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律(概要)」

養成機関ルート、経過措置ルートCの場合は基礎試験が免除

現時点で登録日本語教員を目指す基本ルートは、以下となっています。

養成機関ルートその1 養成機関ルート

養成機関ルートその2 養成機関ルート

経過措置ルートC(令和15年3月31日まで) 経過措置ルートC

試験ルート 試験ルート

前述した基礎試験と応用試験に合格した後で、実践研修に進む「試験ルート」とは別に、養成機関に通いながら、登録日本語教師を目指す「養成機関ルート」を選択することもできます。

「養成機関ルート」は、通学する養成機関が、「登録日本語教員養成機関」の登録を受けていれば、基礎試験が免除されます。
登録日本語教員養成機関の対象となる機関は、2024年秋以降に順次登録され、一覧が公表される予定です。

また「日本語教育人材の養成・研修の在り方について(報告)改定版(平成31年3月4日)」に記載されている必須の50項目(もしくは「必須の教育内容」)に対応した養成課程を修了すると、現職者でなくても基礎試験、実践研修が免除される「経過措置ルートC」を使うことができます。こちらは実質応用試験のみの受験となるルートとなるため、効率的に登録日本語教員を目指すことができるでしょう。ただし、令和15年3月31日まで、大卒以上の方が対象となりますのでご注意ください。

すでに資格を取得している場合は経過措置を利用できる

現行制度で日本語教師の資格をすでに取得している場合は、新制度の開始から原則として5年間は、以下の経過措置を利用できます。

2023年11月公表。登録日本語教員の経過措置

※拡大してご覧ください。

この経過措置には6つのルートがあり、上記でも触れたとおり、現職者でない場合でも、必須の50項目(もしくは「必須の教育内容」)に対応した養成課程を修了していれば、基礎試験が免除されます。

現職者である場合は、養成課程を修了していれば基礎試験が免除(必須の50項目に非対応の場合は別途講習が必要)、日本語教育能力検定試験への合格者は、基礎試験・応用試験ともに免除されます。

必須の50項目(もしくは「必須の教育内容」)対応の養成課程については、こちらをご確認ください。

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日本語教員試験の申し込み(出願)方法・合格発表・と受験料

出願、合格発表はオンライン形式

スケジュールのところで詳しくご紹介していますが、出願期間は令和6年8月1日(木)〜9月6日(金)、合格発表日は令和6年12月20日(金)(予定)です。

合格発表も同じ日本語教員システムでオンライン通知されるとのことです。日本語教員試験サイトから願書申請サイトにアクセスし、申請用のメールアドレスを登録することになります。操作マニュアルは今後公開されるそうですので、申請用のメールアドレスを準備しておきましょう。

参考:令和6年度 日本語教員試験試験案内

受験料

受験料は、以下の通りです。

基礎試験+応用試験 18,900円
応用試験のみ 17,300円
基礎試験も応用試験も免除 5,900円

※試験が免除される場合でも、受験料を支払って合格証書を取得しなければなりません。

参考:令和6年度日本語教員試験実施要項

日本語教員試験の会場

令和6年度日本語教員試験の会場は下記の地区に設けられる予定です。

2023年(令和5年)12月10日に行われた日本語教員試験の試行試験は、仙台・東京・名古屋・大阪・福岡の5カ所で実施されましたが、それに北海道、中四国や沖縄が追加された形です。なお、自然災害等で試験が中止された場合に関しては、再試験が実施されるとのことです。

また、文化庁は2024年(令和6年)2月22日に公表した資料で、第1回目は紙ベースの試験とするものの、今後は受験機会の拡大のためCBT化も検討すると述べており、2回目以降は試験会場の広がりも期待できるかもしれません。

参考:令和6年度日本語教員試験実施要項

日本語教員試験の日程・スケジュール

第1回目の試験は2024年11月17日(日)

第1回目の日本語教員試験は、2024年(令和6年)11月17日(日)に実施される予定です。

日本語教員試験は、年1回以上の実施となる予定ですが、2024年は1回のみとなるようです。

参考:文化庁「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律(条文)」

参考:文化庁「令和6年度以降の日本語教員試験の実施について」

スケジュール

2024年7月現在、下記のように公表されています。

「上記は予定であり、都合により一部変更になる可能性があります。」と明記されていますので、今後変更となる可能性もあります。

参考:文部科学省「日本語教員試験に関すること」

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日本語教員試験の出題範囲・内容・構成

出題範囲

令和6年度日本語教員試験実施要項によると、日本語教員試験の出題範囲は下記の通り記されています。

基礎試験

日本語教員試験の基礎試験は、教師として日本語を教える上で必要とされる「基礎的な知識・技能」を判定する試験です。

試験時間 120分
出題形式 選択式
出題数 100問
配点 1問1点(計100点)

参考:日本語教員試験試行試験 試験実施委員会

基礎試験の出題範囲は、前述した必須の50項目となっています。
これらの項目は、「社会・文化・地域」「言語と社会」「言語と心理」「言語と教育」「言語」の5区分に大きく分けられており、基礎試験ではそれぞれの区分ごとに出題される予定です。

応用試験

日本語教員試験の応用試験は、日本語教師に必要とされる「応用に関する知識・技能」を判定する試験で、実際の現場における問題解決能力が問われます。

試験時間 聴解:50分(休憩)読解100分
出題数 100問
出題形式 選択式
配点 1問1点(計110点)

応用試験の出題範囲は、基礎試験と同様に必須の50項目とされていますが、それぞれの領域・区分にまたがって横断的に出題される予定です。

参考:日本語教員試験試行試験 試験実施委員会

参考:令和6年度日本語教員試験の出題内容及びサンプル問題

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日本語教員試験の難易度

日本語教員試験の難易度に関しての情報は、まだ公開されていません。

しかしながら、後述する日本語教員試験の試行試験では、合格ラインとして参考基準が設けられました。

参考基準の詳細については、『合格ライン』で解説しています。

日本語教員試験・試行試験について

試行試験の概要

試行試験は、2024年度から日本語教員試験を実施するにあたって、「試験の運営・実施を通して明らかになる課題の改善、試験問題の開発・分析・改善」などを目的として行われました。

この試行試験の結果をもとに、日本語教員試験の詳細が決定される予定です。 試行試験の概要は以下の通りです。

日時 2023年12月10日
対象者 現職の日本語教師、大学など日本語教師養成課程在籍者などのうち、必須の教育内容を概ね習得したと考えられる者
試験の構成 基礎試験と応用試験の2部構成
当日のスケジュール 基礎試験 10:00〜12:00(120分)
昼休憩 12:00〜13:00
応用試験(聴解) 13:15〜14:00(45分)
休憩 14:00〜14:30
応用試験(読解) 14:45〜16:45(120分)
実施後アンケート 16:45〜17:00

参考:文化庁「日本語教員試験試行試験 受験案内」

試験内容

試行試験における出題範囲は、日本語教員試験と同様の「必須の50項目」とされており、基礎試験は網羅的に出題、区分ごとに以下のような出題割合が提案されました。

社会・文化・地域 約10%
言語と社会 約10%
言語と心理 約10%
言語と教育(教育実習を除く) 約40%
言語 約30%

応用試験は、出題範囲を区分横断的に出題、基礎的な知識・技能を使った問題解決能力を測るために、教育実践と関連した内容とされました。

また、聴解問題は問題解決能力や現場対応能力を測定するために、日本語学習者の発話や教室でのやりとりなど、実際の教育現場に近い内容とされました。

試行試験の協力(受験)者

2024年(令和6年)2月22日に文化庁が公表した資料で、試行試験の協力(受験)者の詳細が明らかになりました。

◎協力(受験)者の内訳

試行試験受験者の属性

◎結果の概要

試行試験の平均点

参考:日本語教員試験試行試験 試験実施委員会

日本語教師ナビ編集部コメント

概要によると、教師歴3年以上の現職日本語教師の平均点が最も高くなっています。基礎試験、応用試験ともに最高点を出しているのも教師歴3年以上の現職日本語教師です。

ただ基礎試験の平均点に限ってみると、属性間でそこまで大きな差がないことが分かります。特に養成課程等在籍者(後期)と3年未満の現職者で比較すると、養成課程等在籍者(後期)の方が平均点が0.22点高くなっています。

一方応用試験に関しては、教師歴3年以上の現職者の平均点の高さが際立っており、養成課程等在籍者(前期)に比べて26.68点も高い結果でした。3年未満の現職者と比べても11.55点も高く、応用試験に関しては現場での経験値が大きく影響すると見られます。

日本語教員試験は、内容や難易度など詳細が不明な点が多い状況です。もう少し詳しい解説を受けたい、一足早く対策したい、という方は、下記の赤いボタンから資料請求し、日本語教師養成機関に問い合わせてみることをおすすめします。

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日本語教員試験と日本語教育能力検定試験の違い

日本語教員試験は、登録日本語教員になるために必要な試験ですが、日本語教育能力検定試験は、2023年3月まで日本語教師の資格として認められていた民間試験です。

日本語教育能力検定試験への合格は、経過措置の対象となっていますが、2023年度までの合格とされていることもあり、今後はあまり利用されなくなるかもしれません。

日本語教育能力検定試験についての詳細は、こちらの記事 『「日本語教育能力検定試験」とは?』で詳しく解説しています。

試行試験と日本語教育能力検定試験の違い

試験の問題数・時間・形式

試行試験と日本語教育能力検定試験は、問題数・時間・形式に以下のような違いが見られました。

試行試験の基礎試験は日本語教育能力検定試験の試験Tと、応用試験(聴解)は試験Uと、応用試験(読解)は試験Vと、内容が似ているため、比較対象として横並びにしています。

登録日本語教員の試験(日本語教員試験)とは

参考:日本国際教育支援協会「令和5年度日本語教育能力検定試験実施要項」

このように、基礎試験と応用試験(読解)では、試行試験の方が1問にかけられる時間が長いことが分かります。
また、試行試験では記述試験がありませんでした。

聴解問題に関しては、試行試験の方が問題数が多く、長い時間が設けられていました。

合格ライン

試行試験では、日本語教員試験での合格ラインを検証するために、以下のような参考基準が設けられました。

基礎試験 必須の50項目で定められた5つの各区分で、約70%程度の得点かつ総合得点で約80%程度の得点
応用試験 総合得点で約60%の得点

日本語教育能力検定試験の合格ラインは公表されていませんが、およそ70%以上の得点と考えられています。

なお2024年5月発表の資料では、基礎試験、応用試験ともに年度ごとの難易度により合格基準の調整を行うことも明記されています。

参考:登録日本語教員の登録申請の手引き 令和5年度日本語教員試験試行試験 実施概要

2023年12月10日の試行試験を受けた人の感想

インターネット上で共有されている試行試験を受けた人の感想を、項目ごとにまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

試行試験全般 ・日本語教育能力検定試験と似ていた
・全体的に解きやすい問題が多かった
・試験後のアンケートは試験の内容についての問いがなかった
基礎試験 ・時間が余った
・音声、語彙、文法、評価法、第二言語習得などさまざまな内容があった
・問題文には分かりやすい表現が使われていた
・基礎レベルの問題が多かった
応用試験(聴解) ・音声が1度しか流れなかった
・日本語教育能力検定試験の聴解問題を全体的に混ぜたような問題構成だった
・学習者と教師の会話がメインだった
・音声のスピードはゆっくりだった
応用試験(読解) ・時間が余った
・教師日記や教室でのロールプレイなどについての問題があった
・選択肢が曖昧な問題があった
・用語の知識を問うものが多かった

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登録日本語教員になるための試験対策

現段階では、日本語教員試験と日本語教育能力検定試験の出題範囲が同じであるため、日本語教員試験の対策を早めにしておきたいという場合は、日本語教育能力検定試験のテキストや問題集で勉強するとよさそうです。

注意点として、日本語教育能力検定試験の出題範囲は2022年(令和4年)に「必須の50項目」へ変更されたので、テキストや問題集は必ず新しいものを購入するようにしましょう。

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まとめ

今回は、登録日本語教員になるための試験(日本語教員試験)について、現時点で公開されている情報をもとに、解説しました。

日本語教員試験に関しての情報はまだまだ不足していますが、第1回目の試験が近づくにつれて、詳細が公開されていくはずです。

当WEBサイトでも情報が発表され次第、随時更新をしていきます。

日本語教員試験や登録日本語教員についてもっと詳しく知りたい、という方は、下記の赤いボタンから資料請求し、日本語教師養成機関に問い合わせてみてください。

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