行知学園日本語教師養成講座

現役日本語教師、本当はこう思ってる!アンケート結果を大公開!

更新日:2024/03/28

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現役日本語教師、本当はこう思ってる!アンケート結果を大公開!

国家資格化に伴い、大きな制度変更が相次いでいる日本語教師。現役日本語教師の皆さんは、日本語教育界の様々な動きをどのように感じているのでしょうか?

率直なご意見を知るべく、日本語教師の皆さんへのアンケートを実施しました!
国家資格化や経過措置についてだけでなく、日本語教師の資格を取得した経緯、就職活動のエピソードや日本語教師のやりがいなど、日本語教師という職業全般に関して幅広くお答えいただいています。
これから日本語教師を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。

アンケート回答者の基本情報

今回実施したアンケートでは、100名を超える日本語教師の方にご回答いただきました。

性別

アンケート回答者の性別

女性が7割弱、男性が3割弱という結果に。日本語教師は、女性がライフステージが変化しても続けやすい仕事であると言われますが、まさにそうした一面を反映した結果と言えそうです。

年代

アンケート回答者の年代

40代が3割強ですが、大きな偏りはなく、50代3割、30代2割弱、60代1割強という結果。幅広い年代の方にご回答いただきました。

勤務形態

勤務形態 

今回のアンケートでは、専任講師の方が6割強と多い結果になりました。学校長や執行役員の方からの回答もありました。

日本語教師になる前の職業

日本語教師になる前の職業

意外にも、教育関連の職業ではなく、営業職が最も多い結果になりました。次いで教諭、事務職などが続きましたが、中でも注目したいのは、留学カウンセラーや旅行事業、翻訳など国際交流関連の職業が一定数あがった点。日本語教師の前職ならではと言えるかもしれません。

関連記事:営業職を経て日本語教師になった方のインタビュー

日本語教師の国家資格化について

質問:日本語教師の国家資格化についてどう思いますか?

日本語教師の国家資格化について

「いいと思う」が半数を超えていますが、「どちらとも言えない」「あまりいいとは思わない」と肯定的ではない意見が合わせて4割弱に。国家資格化に対する皆さんの複雑な心境が読み取れる結果です。

関連記事:日本語教師の国家資格に関する最新情報!

質問:なぜそう思いましたか?

「いいと思う」理由には、多くの方が「日本語教師の地位や待遇の向上が見込める」と答えていました。一方で、試験のハードルが上がることによる離職率の向上や、なり手となる新人日本語教師の減少などを危惧する声が、ネガティブな要素としてあげられました。

資格取得の要件が変更になることについてどのように感じていますか?

日本語教師の国家資格化について

アンケート実施時点で経過措置や要件変更に関しては詳細が未確定だったということもあり、「どちらとも言えない」が最も多い結果。ただし「いいと思う」「あまりいいとは思わない」もほぼ同数であり、国家資格化の質問に続き、こちらも日本語教師の皆さんの動揺が伝わってくる結果です。

質問:なぜそう思いましたか?

「いいと思う」理由としては、国家資格化にあたり必要な措置であるから、といった内容が多くを占めました。「どちらとも言えない」「あまりいいとは思わない」理由としては、現場で働いているベテランの日本語教師も要件変更になることが納得できない、これを機に退職する日本語教師が出るのではないか、といった声が目立ちました。

日本語教師養成講座について

質問:日本語教師の資格を取得した方法は?

日本語教師の資格を取得した方法

「日本語教師養成講座+学士」が過半数で、残り半分を「日本語教育能力検定試験」「4年制大学での専攻」が占める結果に。国家資格化に伴い日本語教師の資格取得方法にも変更が生じる予定のため、今後はどのようなルートで目指す方が増えるのかも、注目すべき点ですね。

関連記事:日本語教師養成講座とは?概要と人気のスクールを紹介!

質問:日本語教師養成講座の受講料には教育訓練給付金制度があることをご存じでしたか。

教育訓練給付金制度

「知っていた」「知らなかった」ほぼ半数ずつで割れました。今後日本語教師のなり手を増やしていくためにも、給付金の存在を受講生に知らせていくことが、日本語教育界の課題とも言えるかもしれません。

関連記事:日本語教師養成講座は教育訓練給付金の対象になる?

質問:「知っていた」と回答をされた方は、どこで給付金制度を知りましたか。

教育訓練給付金制度をどこで知ったか

日本語教師養成講座で知ったという方に続いて、自分でインターネットで調べた、という方が多い結果になりました。受講を希望している人に確実に知ってもらうためには、発信側も、より分かりやすく見つけやすい情報の発信を心掛けていく必要がありそうです。

関連記事:日本語教師養成講座は教育訓練給付金の対象になる?

質問:日本語教師の資格の取得で苦労した点を教えてください。

多種多様な回答から、皆さんの資格取得への苦労が偲ばれました。「試験や実習の対策」という回答も多く寄せられましたが、「仕事や子育てとの両立」という回答も目立っていました。

関連記事:子育てと受講、子育てと日本語学校勤務を両立させている方へのインタビュー

日本語教育能力検定試験について

質問:試験対策はどのように行いましたか?

日本語教育能力検定試験の対策

日本語教師養成講座での学習が半数越え。難易度の高さを考えると、独学で目指すのはやはり厳しいと感じる人が多いのかもしれません。

関連記事:「日本語教育能力検定試験」とは?お役立ち情報まとめ

質問:日本語教育能力検定試験の合格までに受験した回数は?※

教育訓練給付金制度

「1回」と答えた人が7割近くとなりました。受験機会は年に一度になるため、一度で決めたい、と考える人が多いのかもしれませんね。
※まだ合格をしていないが受験経験がある、という場合は、現在までの受験回数を回答。

日本語教師として働くことについて

質問:就職活動はどのようにおこないましたか。(複数回答可)

日本語教師の就職活動

日本語教師専門の求人サイト、日本語教師養成講座機関への相談が6割強にのぼりました。知人の紹介と答えた人も1割を占め、日本語教師の就職活動には、日本語教師専門のルートやネットワークが重要になるといえるでしょう。

関連記事:日本語教師の養成講座体験記 第5回 日本語教師の就職活動とは?開始時期と方法

質問:日本語教師は日本語以外の語学の知識があった方が良いと思われますか?

日本語以外の語学知識

「そう思う」が圧倒的多数の結果になりました。基本的に日本語で教えるといっても、外国人に指導する上で、他言語の知識も必要だと考える人が多いようです。

質問:なぜそう思いますか?

「そう思う」理由として、多くの人が「外国語を学ぶ大変さを理解できるから」と答えていました。また、「教える上で日本語の特徴や他言語との違いを知っておくべき」という意見も多く見られました。「あまりそうは思わない」理由としては、「直接法で教える上で他言語の知識は必要ない」という意見が多数でした。

関連記事:日本語教師に英語力は必要?

質問:日本語教師を目指したきっかけを教えてください。

皆さんきっかけはそれぞれ違いますが、「外国人との出会い」「異文化コミュニケーション」が思いのベースとなっている方が多いことがわかりました。

関連記事:それぞれのストーリー。日本語教師を目指した、きっかけとは

質問:どんな時にやりがいを感じますか?

この質問で多かったのが、学習者が「わかったという表情をしたとき」「顔を輝せたとき」という、学習者の「表情」「リアクション」にまつわる回答でした。

日本語教師は、特に日本語を習いたての学習者に関しては、言葉ではなく表情からその心情や理解度を察して教えていくことが重要になる職業なのだと感じました。

また、学習者が「日本語を使いこなせるようになったとき」「日本で活躍している姿を見たとき」などの回答も多くありました。改めて、日本で働きたい、日本語を使って生きていきたいと考えている外国人に対し、使命感をもって日本語を教えていることが読み取れる回答でした。

関連記事:日本語教師の仕事内容を詳しく解説!教師としてのやりがいは?

まとめ

今回のアンケートでは、100名以上の日本語教師の皆様にご協力いただきました。

アンケート実施時点で国家資格化に向けてまだ未確定の部分も多く、回答の内容からは、皆さんの不安な気持ちや複雑な心境も伝わってきました。しかしそれ以上に、日本語教師としての誇りや責任感、何より学習者へ日本語を教えることへの楽しさを強く感じられる回答が多かったことが印象的でした。

これから日本語教師を目指す方には、大変さ、厳しさはもとより、日本語教師という職業の素晴らしさや価値の高さを、貴重な「生の声」から感じ取っていただけたら嬉しいです。

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専門家からのコメント

日本語教師ナビで行った本アンケート調査について、専門家や日本語教師の皆様からお寄せいただいたコメントをご紹介します。

エンクビスト美玖

日本語教師ナビ
ライター

Miku 様
今話題になっている国家資格化についてですが、日本語教師の質と認知度の向上という観点では、とても良い傾向だと思います。特に日本国内においては、教師不足の解決にも繋がるのではないでしょうか。

一方で、海外に住むフリーランスの日本語教師の立場としては、資格取得のために改めて試験を受けなければならないとなると、なかなか難しいので、現職の先生方の離職率が高くならないか心配です。また、日本語教育に関する情報源として、インターネットを利用している方が一定数いることから、発信者の1人として有益な情報をより分かりやすく伝える必要性を改めて感じました。


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