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日本語教師が活躍している場所は、日本国内と、タイや中国などアジアを中心とした海外とに分けることができるでしょう。
働く場所も様々ですが働き方も様々なのが、日本語教師。
このページでは、日本語教師の活躍できる場所、また、どんな働き方が考えられるかご紹介します。
働く場所を日本国内に軸を置く場合、日本語学校が主な就業先になるでしょう。日本語学校では、多様な国籍、幅広い年齢の学習者たちと接します。また、学習レベルも個人個人異なります。
日本語学校で勉強する学習者は、最終的に日本の大学や専門学校の入学を目的としている人たちがメインです。学習者もそれぞれ異なるバックグラウンドを抱えてきているので、日本語を教えるのみにとどまらず、日本の生活様式、文化なども伝えていく必要があります。語学だけではなく、生活に必要な知識も与えていくことも仕事の一つといえるでしょう。
国内の日本語学校で働くメリットは、他の就業方法と比べると、安定して働くことができる点です。後程説明するような、独立したり大学などの高等教育機関で講師の職を得たりする方法は、初心者には難しいので、日本語教師として働く場合、まず候補となるのが日本語学校での就職となるでしょう。
また日本語学校で働く大きな魅力は、日本で生活を築きながら、学習者を通して様々な国の文化と関わることができることと言えるでしょう。
南野さん
2児の母。現在育休中ですが、6年の現場経験があります。
経験者の立場から丁寧に解説します!
私は東京と東京近郊の日本語学校で約6年ほど非常勤として勤務しました。
受け持ったクラスは初級から上級までで、日本に来たばかりの学生に教える初級クラスでは、日本の生活様式やルールなどを教えることから、上級クラスでは大学や専門学校への進路指導なども兼任する担任や副担任などを経験しました。
クラスは大抵日本語能力のレベルによって分けられるので、国籍が偏ってしまうこともありましたし、クラス全員が国籍が違うということもありました。
どのクラスを教えることになっても共通することは、日本語のみを使って教えるということです。
日本へ来たばかりの学生のクラスで、特に日本語のレベルが一番低いクラスなどでは、日本語で説明しても理解できない状況ですが、絵カードを使ったり、○や×と書いたりして最低限必要なルールなどを教えました。
それから日本語の授業が進んでいくと、語彙や理解できる文法も増えてきて、日本語の理解度も増してきます。授業では文を読むことや、字を書くこと、ヒアリングで聞いて答える問題や、会話形式で話すというような4技能をまんべんなく取り入れるようにして教えていました。
学生は大学などに進学することを目的にしている学生がほとんどでしたが、配偶者が日本人で日本へ住むことになった方や、親の仕事で日本へ来て日本の学校に通うことになった小学生や中学生もいました。そのような学生たちにとって、日本語教師とは一番身近な、信頼できる日本人の一人で大きな存在だと思います。
そんな学生たちに一生懸命日本語を教えて、学生の日本語が上達し、そのうちアルバイトをはじめ、日本での生活範囲を広げて自分の夢に向かっていく姿を見るのは教師冥利に尽きるもので、この仕事をやっていて良かったと思いました。
日本語教師として働くうえで、働く拠点を「日本国内か海外か」に焦点を当てる以外に、働き方として「常勤か非常勤か」という点も選択肢として挙げられます。
常勤で働く場合は、学校の専任教師として働く場合がほとんどです。ですから、メリットは、毎月固定の給料が保障され福利厚生が整っている学校が多いこと、デメリットとしては通常の授業などに加え、専任教師として非常勤講師たちのスケジュール管理やカリキュラムの作成などがあり、給与に対して仕事量が多いことです。
一方、非常勤のメリットは、フレキシブルな働き方ができるということ。ただしデメリットとしては、時給やコマ数に応じた給与体系であることから安定した収入につながりにくいということ。しかし、主婦業と兼業して働くことを希望している場合、家庭と両立できるバランスを自分で整えることができます。
私は非常勤で働いていましたが、特に子育て中の復帰は非常勤だからこそできたことだと思います。というのは、子供がまだ幼稚園に通っていたので、送り迎えの時間に支障がでないように午前のクラスだけ、しかも週に1回という条件で復帰できたからです。その後すぐに慣れて週2日〜3日と勤務日数を増やしましたが、最初は初めて子育てと仕事を両立することができるのかとても不安だったので、そういった条件でなければ復帰を先延ばししていたかもしれません。そして間もなく2人目を妊娠する事態になりましたが、その際に休職の相談をした時も、教務でコマを調整してくださり、学期の変わり目から交代してもらうことができました。そして今後子どもが成長したらまた是非復帰してほしいという嬉しい言葉もいただきました。
日本語教師は女性がほとんどなので、女性としての境遇や気持ちを理解してくれる雰囲気があると思います。そして同じ主婦で日本語教師をしている方で、最初は非常勤という働き方をしていたが、勤務するうちにその能力やモチベーションが高く評価され、常勤の専任講師になられたという方もいらっしゃいました。子どもに手がかからなくなった、ベストなタイミングで日本語学校の中心となって、熱い情熱を注ぎ活躍される姿は、同じ日本語教師としての励みにもなりました。
私の今後は下の子どもが幼稚園に入ったら、また同じ学校で復帰したいと思います。その時は上の子どもの時一度経験しているので、今度は以前より復帰時の不安は薄れていると思います。そして子どもが成長するにしたがって、コマ数を増やし、いずれは初めて日本語教師として赴任したタイで、日本語を教えながら暮らしたいと思います。
また非常勤のメリットとしては他に、副業ができるということもあります。学校を掛け持ちしている方もいらっしゃいましたし、私自身は授業のない無給の夏休み期間中に、企業研修への派遣で日本語を教えたり、短期留学生に日本語を教えたりということができ助かりました。しかし、副業を禁止している学校もあるようなので、希望があれば採用の際に確認することが必要だと思います。
日本語学校で働く以外では、たとえばボランティアとして地域に貢献したり、大学などの研究機関で働いたり、また、日本語教師として独立したりといった方法があります。
ボランティアの日本語教師は、収入が見込めない場合がほとんどになるので、経済的な余裕があり単純に人助けとしてとして日本語を教えることを望む場合に適しています。また、日本語教師として就職する前に、実践として経験を積むためにボランティアで日本語を教える人も多いようです。
大学の講師として日本語を教えるという方法もありますが、実際には養成講座や検定試験の知識だけでは足りないので、さらに大学院などの高等教育機関で日本語についての知識を更に深める必要があります。また、日本語学校に比べて求人数も少ないため、初心者が目指すのはかなり難しい進路といえるでしょう。ただし、知識や経験を積み、晴れて大学などの講師となった場合、日本語学校で働く場合に比べ良い条件、高収入が見込めるでしょう。
独立して働くという場合は、学校に拘束されていないので時間や報酬の面で自由にできる点が大きなのメリットでしょう。
具体的には、公共の場や自宅などで、プライベートレッスンや小規模の教室などを開催する方法が考えられます。
また、外国人の就労者が多い企業などでは、仕事の円滑化などのために日本語のレッスンを行っているところもあります。そういったところでフリーランスの講師として日本語を教える方法もあります。
収入に関していうと、日本語学校で働く場合に比べ大きく上回る可能性もありますが、逆に言うと、下回ってしまう可能性もあります。コンスタントに収入を得るためには、日本語教師としての腕もそうですが、仕事を得ていく営業力やマーケティング力が必要になってくるでしょう。
海外で働く手段として日本語教師を志す人も少なくはないでしょう。
実際、中国やベトナム、タイなどアジアを中心に海外の求人も多く見受けられます。アジア圏では、より良い就業環境を得るために、日本語を勉強する学習者が多いようです。そのため日本語教師の需要も高まっているようです。ただし、欧米圏の日本語の需要はそれほど高くない上、ビザの発給もほかの国に比べて条件が厳しいので、欧米のみをターゲットに日本語教師を目指すことはリスキーかもしれません。
海外で日本語学校へ就業することができれば、授業の際に現地の言葉を使う機会はそれほどないでしょう。しかし、実際には、その国で生活していかないといけないですし、就業先とのやり取りなどで現地の言葉が必要になってくるので、日本語以外の語学力は必要といえるでしょう。また、就業先のビザの発給の関係で、大学卒業以上の学歴が求められることがあります。自身の学歴と求人の案内を照らし合わてよく確認しなくてはいけない点です。
海外で働く一番のメリットは、日本とは異なる国で暮らせるということでしょう。
住みたい国、好きな国があり、日本語教師としての職も望めそうな場合は、海外で働くことを視野に入れてみてもいいかもしれません。給料も日本円に換算すると少なく感じても、実際に現地で生活するには十分だったり、日本では体験できないその地域ならではの文化やイベントを体感できたりするのは、大きな魅力といえます。
私はタイの東北部にある公立の中高一貫校で、1ヶ月間ボランティアをしました。
その学校ではタイ人の日本語教師のアシスタントをするというもので、授業では主に発音や会話の指導を担当しました。授業中はタイ人教師がタイ語で文法の説明をするので、私がタイ語を使うことはありませんでしたが、生活する上では多少のタイ語は必要でしたので、タイに着いてから2週間、バンコクでタイ語を習ってから赴任しました。
赴任した学校は、日本語の授業は英語などとともに外国語の授業のひとつという位置づけで、日本語を教えこむというよりは、楽しい授業をして生徒に日本語に興味を持たせるというようなものでした。
子供たちは元気いっぱいで、ゲームや折り紙、書道などを通して教える日本語に興味津々で、日本語教師としてスタートしたばかりの私も、日本語教師のやりがいを感じることができました。就業環境については、私は日本の中学校でも働いた経験がありますが、午前4コマ、昼食を挟んで2〜3コマの中から、担当するのは1日4〜5コマというのは似たような勤務体系で、授業が入っていない時間は職員室のような部屋で授業準備などをしていました。
日本の中学校と違ったところは、4時になったら生徒と一緒に教師も皆帰ってしまうところでした。残業などはなく、放課後の部活動などもほとんどなく、仕事が終わって帰宅したあとの時間を楽しむ余裕がありました。
また、学校のクラスは学力で分けられていて、一番学力の高いクラスは、意欲やモチベーションも高い生徒ばかりで授業はスムーズに展開しましたが、学力レベルが下の方のクラスだと同じように授業をしても思うような流れにならなかったり、効果がでにくかったりということがあって、クラスの現状に合わせて授業を工夫するということが必要でした。
お昼の休憩時間は日本の中学校のように給食はなく、屋台のようにいろいろな料理の店が並んだ学食で、自分の好きな料理を買って、大勢の生徒や他の教科の先生方と一緒にワイワイと食べていました。学食は屋根がない半野外のような開放的なつくりで、南国らしくいろいろな種類の果物も売っていて、毎日おいしいタイ料理にデザートを食べて賑やかに過ごす時間はいかにもタイらしく、一日の中で一番好きな時間でした。学食は早朝から空いているので朝食から利用でき、一食一律5バーツ(約15円)という学生料金で、教師は空き時間に休憩として利用することもできました。
また滞在先は、前半が同僚のタイ人教師のお宅でホームステイ、後半は学校の敷地内にある女子教員寮で生活しました。ホームステイ先のお母さんは料理がとても上手だったので、毎日料理を教えてもらい、3人の可愛い娘さんは、私のタイ語の勉強に付き合ってくれました。赴任する前はタイでも貧しい地域の学校だと聞いていたので覚悟していたのですが、実際は物質には恵まれていなくても食べ物は豊富だし、微笑みの国というのを実感するような毎日で、ここで日本語教師としてのスタートを切れたことはありがたいことだと思います。
日本語教師として活躍する主な場所は国内の日本語学校と言えます。日本語学校でも、専任教師として働く場合は固定の収入や福利厚生などが見込め、非常勤教師として働く場合はコマ数によって収入の変動はあるものの働く時間帯や量を調整することが可能など、働き方の違いがあります。
また、日本語学校で働く他にも、独立して働いたりボランティアとして活躍するなどの選択肢があることがわかります。
日本語教師の職の大きな特徴は、海外の就職先があることです。
アジアを中心とした海外の日本語学校や大学などで日本語教師として働くことも可能です。海外就職を目指す場合、ビザの発給の問題があるので、条件などに注意する必要があります。また、生活のためにも、その国の語学にも多少親しんでおくのがベターといえます。
日本語学校で専任教師として働く方法、同じく日本語学校で働く場合でも非常勤として働き家事や家庭との両立を目指す働き方、より収入や時間の自由度が高いフリーランスという働き方、最初から海外就職を狙って日本語教師を目指していく方法など、ひと口に「日本語教師」といえど、働き方や活躍の場所にはバリエーションがあります。
どこで、どのように日本語教師としてやっていくか、自分のライフスタイルと照らし合わせて選択してみるのもいいですね。
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