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日本語教師に興味がある方たちの中には、既に養成講座について調べている方も少なくないでしょう。
そこで、4月から日本語教師養成講座を受講中の島津さん(仮名)に、講座で学ぶ内容や学校生活などを直接聞いてみました!養成講座でどんなことを学べるのか、学校の様子がどんなものなのか、日本語教師養成講座の体験談を密着取材していきます。
養成講座を受講してみたくてどんな内容なのか気になる方、日本語教師に興味があるという方必見の体験記です。
島津 綾さん
日本語教師を志す、20代前半の女性。
現在は東京近郊にひとり暮らし。
仕事をしながら資格取得を目指すため、土曜日コースを選択。1年かけて修了を目指す。好きなものは歴史。
編集部(以下、編集): こんにちは。島津さんは4月から東京の高田馬場にある日本語養成講座に通われていますね。 日本語教師を目指した経緯とか、きっかけの話を、まずはお伺いできればと思います。学生時代も日本語や日本に関して勉強してたんですか?
島津さん(以下、島津): 大学ではもともと、外国語学部でスペイン語を勉強していました。それで、学生時代にはスペインとメキシコに語学留学という形で行ったことがあります。日本語教師は、大学生のころから興味はあったんですけど、強く日本語教師になりたいと思うようになったのは、大学の留学を終えてからなんですよね。留学から帰ってきたときが4年生だったんですけど、もうその時期って就活を始めなくちゃいけないじゃないですか。だから、日本語教育の単位を取るためだけに大学に残るわけにもいかなかったし、本当に日本語教師になりたかったら、何年か働いてから日本語教師養成講座に通って、資格を取ればいいかなと思って。
編集: 留学をして、日本語教師になりたい気持ちが強まったというのは、何かきっかけがあったんですか?
島津:
留学した大学の日本語学科でボランティアを募集していて、そこに名乗りを上げたんです。そのときに、日本語を教える楽しさと、日本語を教えることを通じて、外国の方に、日本の文化とか歴史に興味を持ってもらえるっていう経験をして。日本語をツールにして日本のことをもっと知ってもらえる、もっと興味を持ってもらえる、そういう興味の扉を開いていく過程がすごく好きになりました。
1回思い切って切腹についての授業をしてみたんですよ!侍に興味のある学生が多かったので、いつもの授業が終わってから、あえて、「話聞きたい人だけ残って」って言ってみて、それから切腹の授業したんです。それが大ウケして。外国人の学生がみんな「腹を切ることが誇りなの??」って、目を丸くしてました。でもそれがきっかけで、「先生、歴史の勉強するようになりました」とか言われて、それがたまらないくらい嬉しくって。わたしは、日本の歴史や文化がとても好きなので、日本語を通じて日本の魅力を紹介できて、しかも日本語も話せるようになってもらえるって、日本語教師っていう仕事はすごいことなんじゃないかって感じました。
編集: まさしく日本語教師のやりがいというか、魅力ですよね。
島津:
わたしは、高校のとき、小学生とか中学生に教えるような教育に特化した学科で勉強したこともあったんですよ。教育に関する科目を勉強したり、小学校で実習とか運動会のアシスタントをしたり、教育論文を書いたりとかしていたんで、もとから教育というものに興味はあったんです。
日本語教師になるって決意するまでは、仕事のことで悩んでいたこともあって、「自分の人生、このままこの仕事を続けて暮らしていくだけでいいのかな」と。でも、いや、違うだろ!と。好きなことやらなきゃ!って。
それで、日本語教師になろうと決意したときに、自分を振り返ってみたら、中学生くらいから日本の歴史が好きになって、高校生から教育に興味も持ち始めて論文も書いたりしてたし、大学生になってからは外国語を勉強して、いろんな外国の方と友達になって、留学先の日本語学科でもボランティアできて。それを考えると、わたしは、日本の文化も教育も好きで、日本語も好きなんだから、わたし日本語教師に向いてるな!って。点と点が線になるって、このことなんだなって思いました。まあでも、日本語教師になってから言えることだとは思いますけど(笑)
編集: 学校はどういう風に探していたんですか?
島津: まずはいろんな学校の資料請求をしてみました。それと当時、日本語学校に関わりのある仕事をしていたので、そのときに周りの人にいろんな話、いわゆる口コミ、どこの学校がいいと思いますとかを聞き込みました。どの授業が印象に残っていますか、とかも自分なりに調査をたくさんしてみました。その結果、今の学校に決めたんです。あとは、学校訪問というか、個人向けの説明会に行ったときに、すごくよくして頂けたことも決め手のひとつですね。
編集: 条件にしてたことってなんですか?
島津:
まず一番大事なのが、学ぶ時間。わたしは学費も自分で持つと決めていたので、平日働きながら学ぶというのが条件になるわけです。しかもわたしはひとり暮らしだから生活費とかも払わなくちゃいけないし。なので、土日とか、仕事が休みの日に授業が受けられるというのが大前提でした。
2つ目は口コミ、人の評価。当時日本語学校関連で仕事をしていて、信頼できる人が周りに多かったので、その人たちから話聞けたっていうのは大きかったです。
3つ目が、個人で説明会に行ったときにどんな対応なのかとか、学校の印象とか。
最後が、学費の分割払いができるかどうか。働きながら、学費とか生活費とかも出しつつなので、一括だと難しくて。手数料はかからなければ嬉しいな、くらいで。
一番大事なのは、土日に勉強できることと口コミでした。確かに学費の安さも検討しましたが、自分で決めた学校で勉強できるなら、学費は頑張って稼ごうと思ってました。
編集:
通っている、日本語教師養成の学校について教えてください。
クラスの様子はどんな感じですか?
島津:
クラスは、6:4くらいの比率で、女性が多いです。
50代くらいの年齢層が多いように思います。なので逆に若い人がいると、同年代じゃない!?って変なアンテナ張っちゃいます(笑)。今、教室の最年少は大学4年生です。20代前半わたしだけで、20代後半が2人くらいいたかな。
いろんな年代の、いろんなバックグラウンドの人がいます。グループワークで一緒になる隣の席のおじさんがいるんですけど、英字新聞読んでたり、反対を向けば、中東地域に留学してたっていう女の子がいたり。後ろ向いたら、専業主婦の方が、子供を育てるのに手がかからなくなったから、日本語教師でも始めてみようかなって人がいたり。ほんとにいろんな人がいろんな目的で集まってきているので楽しいですね。
編集: 何人くらいで授業を受けてるんですか?
島津: クラスの人数がどんどん増えてて。日本語教員目指すことにしたって、入門講座を受けていた方が編入したり、講座の途中からだけど日本語教師目指したいって参加したり。今は結構教室パンパンです。20人くらいですかね。
編集: 同じクラスの人たちって、みんな日本語教師を目指しているのかな?
島津:
日本語教師になりたい方もいるんですけど、中には日本語のボランティアをしていて、さらに詳しく説明できるようになるために講座とりました、っていう方とか、JICA(国際協力機構 青年海外協力隊など)として海外でに日本語を教えたいって思いで、資格を取りに来てる方もいます。
比率としては日本語教師になりたいって人が8割くらいだと思います。
編集: 先生はどうですか?
島津: 学校の評判は予め聞いていたので、「さすが」って感じ。ベテランで、いくつもの場を乗り越えてて、事例もたくさん持ってて、説明もめっちゃわかりやすいっていう先生がドドドっといます。全員わかりやすいです。一応担任はいます。でも教科ごとに先生がいる感じです。
編集: 学校の話を聞きますね。1ヶ月ちょっと通ってみたと思うですけど、どうですか?
島津: 最初の1ヶ月は、まず日本語ってこんなに奥深いんだって衝撃を受けたことと、日本語の授業が楽しくてしょうがないって感じですね。
編集: 楽しくてしょうがないっていうのは、なにがそんなに楽しいのかな。
島津:
授業の内容と生徒同士のコミュニケーションが楽しいです。
授業は自分の知らないことをたくさん知れる、知的好奇心が満たせる時間だからとても楽しいんですよね。それとコミュニケーションが楽しいっていうのは、さっき言ったみたいに、いろんな年代の人たちが教室に集まっているので、いろんな話が聞けるし、話せるし、面白いんですよね、その場にいるだけで。
編集:
いろんな人がいると、いろんな視点で話ができますよね。
では、日本語の奥深さってどんなことですか?
島津:
例えば、国語文法って中学で習ってた文法と、外国人に教えるための日本語文法って全然違うんで。ほかには、日本人が普段意識しなくても使ってる過去形、未来形と現在形あるじゃないですか。私たちが普段使ってる日本語にははっきりとした未来形がないんですよ。英語だと助動詞でそこを補えるんですよね。Willもあるしbeingもあるし。それを日本語で言うときに、はっきり未来を明示するものがないので。
わたしたちが意識しないで出来ていることが外国の方にとって難しいことなんだって、授業うけながら何回も何回も思います
編集: 養成講座の中で好きな科目ってありますか?
島津:
実習です。先生にも目が輝いてるって言われました(笑)。グループワークが本当に楽しいんですよ。
先生役は誰がやるかって決めて、他のメンバーを生徒に見立てて、指導案みながらやるんですけど、いかに先生になりきってるかっていうのが、なかなか楽しいです。それと、自分が思った以上にできないって自覚できる時間でもあるので、すごい悔しい気持ちと楽しい気持ちですね。じゃあ次はこうしようって思いながら授業受けてます。
編集: 期待してたことと違うなとか、逆に想像通りだなっていうようなことはありましたか?
島津:
実習は、授業始めてみるまでは、実際に教壇に立ってみて、教室にいる生徒を外国人の生徒に見立てて実際に授業してみる形式かなって思ってたんだけど、それは全く違って、わたしたちはまだ教壇に立てないです。グループワーク主体で、授業のやり方っていうのを学ぶっていうのが意外でした。午前に2講座、午後は実習が3講座あります。
土曜コースだと9時から7時までなので、5単元あるけど1講座90分だから、1日5時間どころじゃないんですよね。
だから、だいたいみんな5時くらいになると机に突っ伏したり甘いもの食べたりしてます(笑)。
編集: 1日にそれだけ勉強すると、そのほかの日の過ごし方とかも変わりましたか?
島津:
変わったと思います。勉強しなきゃっていう気持ちが強くて、自分が日本語教師いつからなるっていう目標を定めてるのもあって、毎日勉強するようになりました。
宿題もあるんですけど、私の場合は、土曜日の授業が終わったら、土曜日の夜はその日の授業内容をさらっと復習して、日曜日から水曜日の週の半分は、これまでの復習。木曜日から金曜日にかけては、検定試験の勉強とか、それ以前に習ったことを復習したりしています。
編集: 復習っていうのはどういうふうに?
島津:
わたしの場合は、いつでもどこでも見直せる万能ノートを作ってます。それで、仕事終わったときとか昼休みとか時間があるときに見てます。あとは、習った範囲で検定試験の勉強をしてます。
仕事が終わるのがだいたい18時で、それで自宅に着くのが19時。図書館は21時まで開いてるので、閉館までこもって勉強して、家帰ってからご飯作って家事とか全部終わったら、お風呂に入りながら教授法とか発音法の練習をぶつぶつ言ってます。昨日もずっとお風呂で発音法やってましたよ(笑)
編集: 他の生徒もこんなに勉強してるかな。
島津: うーん、どうでしょうね。他のみんなも自分でたくさん勉強してるんじゃないかな。リタイアされた方、大学生とかもいるから、そういう人は勉強する時間あると思いますし。わたしはそんな人たちに比べると、平日は仕事なので、もっと勉強時間欲しいですね。頑張らなきゃって。だからトイレとか家の中にもプリントとか貼ってます(笑)。
編集: 大学受験の経験とかも活きてる?
島津: 正直、あまり。大学受験のころは嫌な勉強を無理やりしなきゃいけないって感じでしたけど、日本語教師は自分の夢も目標も全部直結してるから、自然と集中できていますね。
編集: 講座以外に始めたことはなにかありますか?
島津:
本をめっちゃ読んでます。本は今まで読書は好きだったんですけど、日本語を意識して読むようになりました。
わたし今、本を読んでるとき横にノート置いて、自分が知らない単語とか説明できない単語を書き出して、辞書で調べてるんですよ。スマホに日本語の辞書をダウンロードして、知らない単語があったらすぐ調べてメモしてます。
自分の目標が、もちろん常勤の日本語教師になることが目標なんですけど、大目標に、歴史や文化の授業を持ちたいっていうのがあって。大目標をクリアするために、歴史の勉強欠かさずしておこうと思って。その時代にだれが活躍してたのか、とか、歴史上の人物に焦点を当てた授業を本当にしたいなと思って。過去にこんな志をもった日本人がいたんだよっていうのを、紹介したい。自分が歴史が好きだから、外国人にもグローバル単位で歴史ファンを増やしたいなって。
意外と、日本のこと好きっていう人はマンガやアニメが好きな人が多くて、日本の歴史についてあんまり知らない方、特に歴史上の人物をわからない方がたくさんいるんですよね。だから日本のことを好きになるんだったら、どうせだったら歴史や文化も勉強しませんかって。カッコいい人たくさんいるんですよ、って。自分の趣味の布教活動と日本のことを好きになってもらえる活動で、一石二鳥かなって。
編集: これから楽しみにしてる授業とか科目ってありますか?
島津: VTRを撮ることです。実際に実習で学んだことをテーマ決めて授業やって、自分が授業やってる姿をビデオにとるんですよ。それがすごい楽しみであり怖くもあり…
編集: ドキドキですね!次回はその話もぜひ聞きたいです。今回はありがとうございました。
島津: ありがとうございました!
学生時代には日本語とは全く異なる、スペイン語を履修していたという島津さん。学生生活を通して教育・日本史などの関心が高まり、最終的に日本語教師を志すように。
働きながら420時間の日本語教師養成講座の修了を目指す姿を見て、熱意に圧倒された編集部です。
島津さんのようにフルタイムの仕事に就いているなど、平日のスクーリングが難しい場合は、土曜コースなど働きながら受講できる講座を選ぶことによって講座修了を目指すことができます。自分の状況を踏まえて、条件の優先順位を決めることが、学校選びのコツです。
養成講座では、外国語として教えるための日本語文法を学んだり、日本語を教えるための教授法などを勉強します。中高で習う国語文法と外国語としての日本語文法は別物です。もちろん養成講座で日本語文法を1から勉強できますが、新しく学ぶ内容が多いので復習が大事なようです。知識のみ得る勉強だけではなく、実践的な「教え方」の授業もあり、養成講座自体はアクティブな印象。
日本語教師を目指すのはもちろん、ボランティアとして、国際協力として、転職活動として、日本語教師養成講座を受講するは理由は多様です。そのような背景もあってか、講座の受講者は年齢も経歴も様々。好きなことを始めるのに年齢は関係は関係ありません!
体験記中にもある高田馬場には、以下のように日本語教師養成校を開校しているスクールがあります。
行知学園は、外国人の方が日本で日本人と共存するための知恵を教えられる日本語教師の養成を目標としているスクールです。
教育実習に力を入れており、実習は初級から上級まで用意されている点が同校の特徴です。
200時間以上実習や模擬授業を実施するため、実践力を養うことができ、丁寧な実技の個別指導を受けられる点も魅力的なポイントですね。
修了後に、行知学園が運営する日本語学校に講師として推薦してもらえるチャンスもあります。
京進ランゲージアカデミーは、学びを土台とした人の一生を支援する事業を展開する株式会社京進が運営しています。
日本語教師養成講座は、参加している実感を得られる仕組みを理論や実習の科目に盛り込んだ授業が特徴で、ITスキルを活用した模擬授業の実践にも力を入れています。
土日も開講されているため仕事との両立もしやすく、週2日・最短8ヶ月での修了も可能。
修了後は、京進グループの日本語学校への就職も可能です。
千駄ヶ谷日本語教育研究所は、1976年に日本語教師養成講座を開講した日本語教育の先駆けです。
日本語教師養成講座の修了者数は実に10,000人以上。
養成講座では、クラスメートと協力して、外国人の日本語学習者に教える教育実習を行います。
理論の授業は複数の校舎をライブ中継するため、他校舎で学ぶ受講生と意見交換ができる点も魅力です。
欠席時も他校舎での受講やDVD受講で振替受講が可能ですので、スケジュールの融通が利くのがうれしいポイントです。
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