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この記事を書いたのは
Miku
日本語教師養成課程で資格を取得し、日本語の指導歴は7年目。
学生時代はイギリスへの交換留学の経験もあり、卒業後は日本語教師として働きながら、フランスでワーキングホリデー留学と語学留学を経験。
現在はマルタ島在住で主にフリーランスで活動する傍ら、「日本語教師ナビ」のライターを務める。
「日本語教師が国家資格化されるみたいだけど、メリットはあるの?」
このように不安を感じている方に向けて、今回は日本語教師が国家資格化される上でのメリットとデメリットをまとめました。
結論は、日本語教師が国家資格化されると、待遇が改善される、質の高い日本語学校が増えるなどのメリットがあります。
まだ公表されていない情報も多いため、これから日本語教師を目指す方はこまめに最新情報をチェックするようにしましょう。
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日本語教師の国家資格化は、2024年(令和6年)の4月から始まります。
今後、資格を持つ日本語教師は「登録日本語教員」と呼ばれ、基礎試験と応用試験からなる「日本語教員試験」に合格しなければなりません(基礎試験は免除される場合もある)。また、実践研修(教育実習)の修了も必要となります。
登録日本語教員になれば、認定日本語教育機関で正式な教師として留学生に日本語を教えることができます。
登録日本語教員の詳細については、こちらの記事『登録日本語教員とは?』 で解説しているので、ぜひご一読ください。
日本語教師が国家資格化されるメリットには、以下5つのようなものがあります。
日本語教師が国家資格化されると、登録日本語教員は「認定日本語教育機関」で働けることが最大のメリットになります。
認定日本語教育機関とは、現在の法務省告示校のように扱われる国内の日本語学校で、新制度のもとで、留学生を正式に受け入れることができます。
今後制度の普及が進んでいけば、認定日本語教育機関以外の日本語学校でも登録日本語教員であることを求められるようになるかもしれません。
日本語教師が国家資格となれば、給与や勤務時間など待遇面の改善を期待することができるでしょう。
登録日本語教員という職業は今後、国の管理下に置かれるため、日本語教師の社会的地位が向上し、教師自身も専門性をアピールしやすくなります。現行制度での資格保持者よりも、登録日本語教員の方が給与面で優遇されることも十分考えられます。
また、現状では小・中規模で経営状況が厳しく、教師の時給を上げられないことに悩んでいる日本語学校もあるようですが、補助金の支給など、これからは国が主導となって何らかの解決策を提案してくれるはずです。
日本語教師の給与に関しては、『日本語教師の給料事情と働き方』の記事で解説しています。
新しい国家資格として、日本語教師という仕事が広く認知されるようになることもメリットです。
日本語を教えるという仕事は、「日本人だったら誰にでもできる」「国語の教師と同じ」と思われることも多く、その専門性や重要性が理解されにくい面があります。
最近では物価高などの影響で、少しでも収入を上げられたらと国家資格の取得に興味を持つ人が増えています。
そのような状況下で、登録日本語教員が注目される可能性は高く、日本語教師を目指す人が増えれば、日本語教育業界で深刻化している教師不足の解決にも繋がると期待されています。
日本語教師が国家資格化されると、質の高い日本語学校が増えることもメリットとしてあげられます。
というのも、4月から始まる新制度では日本語教師だけではなく、日本語学校に関する基準も改められるからです。
近年では日本語学習者の増加に伴い、新たに開校される日本語学校が増えており、2022年度(令和4年度)は、法務省告示校の数だけで697校もありました。
しかし、このような学校の中には、ビジネス目的で運営しているような質の悪い学校も存在し、課題となっていました。
今回の国家資格化をきっかけに、そのような問題も解決されていき、日本語教育全体の質が向上するだろうと考えられています。
また、日本語教育の質の向上のために、文部科学省が日本語学校の専任講師の配置基準を「60人に1人」から「40人に1人」に引き上げる方針であることも明らかになっています。
今後、日本語学校の質はますます向上していくと考えて間違いないでしょう。
参考 文化庁「令和4年度日本語教育実態調査 国内の日本語教育の概要」
関連記事:日経新聞が、日本語学校専任講師の増員について報道(2024/2/7)
日本語教師を国家資格化して、日本語教師及び日本語学校の量・質を十分に確保できれば、より多くの外国人を日本へ受け入れる体制も整えることができます。
最近は留学生だけではなく、来日する外国人労働者も増加しており、日本語教育の重要性はますます高まっています。
日本で生活・仕事をする外国人が正しい日本語を身につけられる環境が整っていれば、長期的に日本に滞在・貢献してくれる外国人が増え、日本経済にも前向きな影響を与えてくれるはずです。
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一方で、日本語教師が国家資格化されるデメリットも存在します。
この記事を読んでいる方も悩んでいるかもしれませんが、日本語教師の国家資格化に関する情報はまだ少ないです。
その理由は、新しい制度がまだ開始されておらず、現時点で詳細が発表されていないこともたくさんあるからです。
また、2023年(令和5年)5月26日に国家資格化が決定される前の段階でも、提案が何度か変更されていたため、インターネット上に残っている古い情報から、新しい情報を探すのが大変だという声も多く見受けられます。
登録日本語教員になるためには、基本的に日本語教員試験に合格する必要があるので、日本語教師を目指す上でのハードルが高くなってしまう可能性もあります。
これまでの日本語教師は、四大卒(学士保持者)の場合、日本語教師養成講座で必要な課程を修めることで資格を取得でき法務省告示校で働けましたが、登録日本語教員の場合は、登録日本語教員養成機関で必要な課程を受講した場合も、応用試験は必ず受けなければなりません。
日本語教員試験に関しては、現時点では難易度が見えにくいという点もデメリットになっています。
また、現役の日本語教師も改めて試験を受けなければならないとなると、離職を考える教師が出てきてしまうのではないか、ということも懸念されています。
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これらのデメリットが解消される見通しはあるのか、以下で解説します。
日本語教師の国家資格化に関する情報は、基本的に文化庁の公式WEBサイト(日本語教育)にまとめられています。
まだ確定していないことも多いですが、2024年度の日本語教員試験の実施に向けて、情報が更新されていくはずです。
また文化庁によると、2024年度から随時「日本語教育機関認定法ポータル」の整備が行われ、認定日本語教育機関や登録日本語教員についての情報が、一元的に発信されていく予定です。
当WEBサイトでも、これから日本語教師を目指す方々が正しい情報をいち早く入手できるように、随時情報を更新していきます。
増加傾向にある学習者に対応するためには、日本語教師の数を増やさなければなりません。
したがって、日本語教員試験の難易度は今後見直され、日本語教師になる上でのハードルが高くなり過ぎないように調整されていくだろうと考えられます。
2023年12月10日には、日本語教員試験の試行試験が行われましたが、実際の試験問題の開発に役立てる趣旨が示されており、難易度の調整が入ることが予想できます。
また、試行試験では結果の概要として平均点や問題の一部が公開されているため、現時点での難易度が把握可能です。
さらに、現役の教師や資格取得済みの教師が不利にならないように、5年間(例外あり)の経過措置が設けられる予定となっています。
試行試験・経過措置の詳細は、こちらの記事『登録日本語教員の試験(日本語教員試験)とは?』でまとめています。
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今回、日本語教師が国家資格化された背景は、主に以下の通りとなっています。
前述したように、近年日本では留学生や労働者などの在留外国人が増加しており、日本語教育システム全体を今まで以上に整える必要性が出てきました。
特に労働者に関しては、少子高齢化の加速による働き手不足を補うために、外国人労働者の受け入れが積極的に行われていて(2023年は過去最多の約204万人)、そのような外国人に対する日本語学習の場や、日本語教師の確保が求められていました。
ヨーロッパに住んでいる私の知り合いでも、日本への移住に憧れている外国人は結構いるので、在留外国人は今後も増加していくだろうと思います。
参考:厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況【概要版】(令和5年10月末時点)」
在留外国人の増加に伴い、日本語教師不足の問題が深刻化していることも、今回の国家資格化に繋がっています。2022年度のデータを見ても、国内の日本語学習者約21万人に対して、日本語教師は約4万人とかなり少ないです。
そのため、一部の日本語学校では1人の教師に対する負担が重くなり、退職する教師が出てしまうという悪循環に陥っているケースもあるようです。
また、「給料が低い」「激務」など、日本語教師という仕事に対するネガティブなイメージが、日本語教師を目指す上での障壁となっていることも指摘されています。
このような課題は、日本語教師を国家資格とすることで改善に向かうと考えられており、特に若い世代の日本語教師が増えると予想されています。
参考 文化庁「令和4年度日本語教育実態調査 国内の日本語教育の概要」
旧制度では日本語教師の資格を取得できるルートが複数存在するため、教師の質を向上させる仕組みが不十分であると議論されていました。
増加する日本語学習者に効果的に日本語を学んでもらうためには、日本語教育の専門知識・スキルを身につけた教師を確保する必要があります。
日本語教師は、日本語文法・発音・日本文化など幅広い分野に精通していなければなりませんが、国家資格化して共通の試験を課すことで、質の高い教師を確保しやすくなります。
旧制度での資格取得ルートについては、こちらの記事にある『2024年3月まで】日本語教師の民間資格の取得方法』でご紹介しています。
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現時点で公開されているスケジュール案によると、今年の秋頃に本試験が予定されています。
さらに細かいスケジュールについては、随時公開されていくはずですが、日本語教員試験に限っては、出題範囲が日本語教育能力検定試験と概ね同じであるとの見通しが立っているため、今から準備をしておきたいという方は、そちらの問題集やテキストを使って勉強を進めるといいでしょう。
また、これから日本語教師養成講座の受講を考えている方は、スムーズに資格を取得するためにも、登録日本語教師養成機関の登録を受けた講座を受講することをおすすめします。
日本語教員試験については、こちらの記事『「日本語教員試験」とは?』で解説しています。
参考 文化庁「日本語教育機関認定法 今後のスケジュール案(令和5年12月末時点)」
今回は、日本語教師が国家資格化されるメリット・デメリットについてお伝えしました。
日本語教師が国家資格化されると、教師の待遇が改善されたり、日本語教師不足が解消されたりなど、日本語教育業界にとってプラスになることは間違いないでしょう。
2024年4月に制度が本格的に開始されて、日本語教員試験の実施が近づいてくると、さまざまな情報が更新されていくはずです。当サイト「日本語教師ナビ」でも、最新の情報を皆さんに分かりやすくお届けしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
現時点で「日本語教師の国家資格化についてもっと知りたい」「登録日本語教員になる準備を始めたい」という方は、下記の赤いボタンから資料請求し、日本語教師養成機関に問い合わせてみてください。
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