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4月から日本語教師養成講座を受講中の島津さん(仮名)に、講座で学ぶ内容や学校生活などのお話を伺う、養成講座体験記の第5回。養成講座でどんなことを学べるのか、学校の様子がどんなものなのか、日本語教師養成講座の体験談を密着取材していきます。
今回は、日本語教師として就職するための、就活開始時期や具体的な就活内容を伺いました。
日本語教師に興味があるという方必見の体験記です。
< < 第4回 検定試験を受験してわかった、効果的な勉強方法
> > 第6回 420時間日本語教師養成講座を1年かけて修了。1年の振り返り
島津 綾さん
日本語教師を志す、20代前半の女性。
現在は東京近郊にひとり暮らし。
仕事をしながら資格取得を目指すため、土曜日コースを選択。1年かけて修了を目指す。好きなものは歴史。
編集部(以下、編集):
前回のお話では、模擬授業など実習の成功と就職活動を今後の目標としていましたが、その辺はいかがでしょうか?
まずは実習のお話を聞かせてください。
島津さん(以下、島津):
学校では12月からずっと実習が続いているのでそちらに集中していました。
模擬授業は終わったので、今は実際に留学生を相手に授業する、教壇実習に向けて準備を進めているところです。
編集: 先生として留学生を相手に授業をするんですね。
島津:
はい。教壇実習では実際に留学生とも関わっていけるので、それが楽しみです。
授業時間以外で話すこともできるので、積極的に声をかけていきたいと思っています。
編集: 教案はどうやって作っているんですか?
島津:
私たちは、授業する内容をすべてセリフのようにすべて書き出すスタイルです。
なぜかというと、生徒が習っていない単語や文法を思わず使ってしまうという事態を防ぐためです。未習単語を用いる場合は、教師がきちんと導入、説明をしなくてはいけません。
ですから不意に未習単語を使わないためにも、すべて書き出すスタイルで教師が教える内容をしっかり押さえておく必要があります。
導入がきちんとできていないのに未習単語を使ってしまうと、生徒たちに混乱を招いてしまう可能性があります。
編集:
なるほど。確かに中学の英語の授業のときって知らない単語をたくさん使って勉強することはなかったですよね。
島津さんは、もう教壇実習で授業しましたか?
島津:
まだ実際の生徒の前で教壇に立ったことはないですが、他の人の授業は何回か見学しました。
人の授業をみてわかったのは、模擬教壇のときとは全然雰囲気が違うということですね。
編集: どんな風に違うんですか?
島津:
緊張感が違います。
模擬教壇では生徒役はクラスメイトが相手なので、ある程度安心して授業ができました。
でも、教壇実習では外国出身の留学生が相手。生徒たちは、ちょっとした発音の違いや言葉の使い方が気になってしまうこともしばしばです。それで生徒同士で、「この発音で合ってるよね」「あの単語で正しいよね」って隣同士で相談を始めることもあります。
ある実習で声の小さい先生がいたのですが、生徒さんの方では聞き取りが難しかったようで、少しざわついてしまう場面がありました。
ですから、先生たちは細かいことを一つ一つ気にかけながら授業を進めなくてはいけないんだな、と身に染みてわかりました。
編集: なるほど。わからなさそうにしている生徒さんを置いてきぼりにできないですもんね。
島津:
そうなんです。
それから、教壇実習で初めて出会う先生と生徒同士なので、お互いに緊張してしまって、カチコチの授業になってしまう、ということもありました。
人対人なので、単純に正しい日本語を教えるだけが日本語教師の仕事ではないな、と改めて感じました。
編集: 親しみやすさとかコミュニケーションスキルとかですね。
島津: そうですね。でも、日本語教師を目指している大半の人が社会人経験がある方たちなので、落ち着いて授業している印象が強かったです。生徒たちは、最初は緊張していても最終的には安心して授業を受けられているように見えました。
編集: 前回は、就職について大分迷われていたようですが、その後どうですか?
島津: 結論から言うと、日本語教師に絶対なるぞ!と(笑)
編集: おお!心は決まったんですね。
島津:
はい。前回お話しした時は、4月募集のいくつかの学校が早くから動きがあって、気持ちが焦ってしまったのだと思います。
1月に入ってから気づいたのは、日本語学校が募集を始めるのは、働き始める時期から遡って3ヶ月くらい前からということ。つまり、4月から就業希望のわたしにとっては、1月の今がちょうど就活を始める時期なんですよね。
編集: そうだったんですね。
島津: 1月は合同就職説明会もいくつかありますし、学校でも就職ガイダンスがあるので、行けそうなときは行きたいなと思っています。
編集: 説明会やガイダンスは行ってみました?
島津:
学校の就職ガイダンスには行ってみました。あと、つい最近、合同説明会にも参加してみました。
合同説明会は土曜にやっている場合が多くて、授業のある私には時間の都合をつけるのが難しいです。ですから、平日に行っているものに、仕事帰りに立ち寄ることにしました。
今、働きたいと思っている日本語学校があるんですけど、他にどんな学校があるのかとか、比較する意味でも別の学校を見てみようと思っています。
編集: 合同説明会に参加してみてどうでしたか?
島津:
参加してみてよかったです!教案の作り方とか、教育方針、先生の人柄など、学校によっていろいろだなって。そういうのは実際学校の人と会って直接話すことでわかることも多いと思います。説明会に参加して見えてくることはたくさんあると思うので、就活している人は参加するといいと思います。
わたしは仕事が終わってからの参加でしたが、5校の話を聞くことができました。1対1の形式でじっくりお話ができました。合同説明会に参加している人は、40代以降の女性が多く、男性やわたしと同年代くらいの方たちもちらほらいました。雰囲気としては転職合同説明会に近いのかなと感じました。
編集: そのほかにはどんな就職活動を行っていますか?
島津:
まずは働きたい日本語学校を探さなくてはいけないので、とにかく学校を調べる、探すということ。希望する条件に合うかどうか求人情報、学校そのものの情報、どんな生徒がいてどんな指導をしているかとか、日本語教師のための求人サイトや学校のホームページなどでそういった情報収集をしています。
それから、学校の就活相談窓口を利用したり、前職の知り合いに学校関係者がいるので、そういう方々から情報を頂いたり、クラスメイトに日本語学校の関係者がいるのでお話を聞いてみたり、とにかくチャンスがあれば活かせるようにしています。
編集: いろんな学校を受けてみるつもりですか?
島津:
希望する学校があるので、そこで希望の条件で採用されるのがベストなんですが、それだけ応募してダメだったら困るので、いくつか候補は考えたいな、と思っています。
現状だと実習や卒業試験の準備もあり、面接時に必要な模擬授業の準備や教案の用意などが重なると大変なので、慎重に考えたいと思います。
編集: 今後の目標は?
島津:
まずは4月からの就業を決めること。そして、実習を無事に終わらせることですね。
それから、実習が終わると3月には卒業試験があります。筆記試験ももちろんですが、実技の試験もあって、難しいとの噂なので頑張りたいですね。
卒業できないと意味ないんで(笑)。あと卒業するからには、良い成績を修めたいですし。
編集: そうですよね。 実習では、これから教壇に立つんですよね?
島津:
はい、これからです。楽しみでもあり、緊張でもあります。
担当するクラスはレベル別になっていて、初級と中級両方の授業を行います。初級のクラスは、まだ知らない文型や単語が多く、一般的に教えるのが難しいと言われています。
実際見学した時に、近くの生徒に話しかけたのですが、使える言葉が少なくてコミュニケーションが大変でした。実際の生徒さんたちに授業できる貴重な機会なので、これからも気を引き締めて頑張りたいです。
< < 第4回 検定試験を受験してわかった、効果的な勉強方法
> > 第6回 420時間日本語教師養成講座を1年かけて修了。1年の振り返り
教壇実習は、これまで養成講座で学んだ日本語教育の知識、そして実習で培った教育メソッドを実践できる現場です。
実践現場では、日本人からみれば些細な発音や単語の違いでも、学習者には大きな差異として受け止められることもあります。
日本語教師は、そういった生徒の疑問や戸惑いに、丁寧に対応していくことが求められます。
日本語の知識や教える技術以外に、気配りやコミュニケーション能力といった要素が重要視される理由がわかりました。
日本語教師の就職活動はおよそ3ヶ月を目安にしていいでしょう。日本語学校の求人情報は、日本語教師のための求人サイトがいくつかあるので参考にするといいでしょう。
詳しく学校のことを知りたい場合は、学校のホームページをみるほか、合同説明会など学校の人と直接話せる機会を利用すると、いろいろな情報が引き出せそうです。
また、日本語教師の採用面接には通常の面接のほかに、模擬授業を行うこと、教案の提出が求められます。
むやみに就職活動を行うと、模擬授業や教案づくりに追われてしまうので、計画的に採用試験に備えるのがベターと言えそうです。
日本語教師養成講座では、卒業試験を設けている学校も少なくありません。就職活動も大切ですが、最後までしっかり勉強して卒業を目指しましょう!
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