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介護の日本語教師として心がけるべきポイントを解説!資格取得は必要?

更新日:2024/08/07

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介護の日本語教師として心がけるべきポイントを解説!資格取得は必要?

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「職場の外国人に日本語を教えたいんだけど、介護の日本語教師として心がけることは?」

今回は、このように介護現場で外国人労働者に日本語を教えようとしている方に向けて、介護の日本語教師として心がけるべきポイントと、介護の日本語教師になるために資格取得は必要なのかという点について解説します。

介護現場で外国人労働者が増加している現状

まずは、国内の介護現場で外国人労働者が増加している現状についてまとめます。

少子高齢化に伴って人手不足が深刻となる介護現場

日本では少子高齢化が進んでおり、介護現場で人手不足が深刻となっています。

2023年9月に公表されたデータでは、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合が29.1%(3623万人)と過去最高を記録しており、およそ3人に1人が高齢者という時代に入っています。

厚生労働省によると、このままのペースで高齢化が進めば、2026年度には約240万人、2040年度には約272万人の介護職員を確保しなければならないと推計されています。

外国人の介護人材受け入れに積極的な動き

このように深刻化する介護現場での人手不足に対処するために、日本政府は外国人の介護人材受け入れに積極的な姿勢を見せています。

特に外国人受け入れが盛んに行われているのは、後述する技能実習制度(2022年度6月時点で1万5011人)と、特定技能制度(2023年1月時点で1万7066人)です。

2019年から開始された特定技能制度については、『特定技能制度とは?』で詳しく解説しています。

外国人労働者は主に東南アジアから

介護分野における外国人労働者は、主に東南アジアから来ています。

盛んに受け入れが行われているのが、フィリピン・インドネシア・ミャンマー・タイなどです。
例えば、2022年度で特定技能制度の介護技能評価試験・受験者数が最も多い国はインドネシアの3077人、次いでミャンマーの1687人、そしてフィリピンの1382人となっています。

これらの国々では英語が苦手という人も多いため、日本語でのコミュニケーションが必要になります。

介護現場における日本語教育には多くの課題がある

外国人労働者が増加傾向にある上に、日本語でのやり取りが必要になる介護現場ですが、日本語の何を誰がどのように教えるのかは定まっておらず、多くの課題があるのが現状となっています。

特に都会から遠く離れた地方では日本語学校自体が少なく、日本語教師ではない現場の職員がその都度日本語を教えるしかないという状況もあります。

介護の日本語教師へのニーズが高まっている

このように現場では、介護分野に特化した日本語教師へのニーズが高まっています

介護施設で仕事をする外国人は、入居する高齢者・その家族・同僚や上司など、さまざまな人々とコミュニケーションを取る必要があり、通常の日本語コースでは網羅されない専門的かつ実践的な日本語を身につけなければなりません。

最近では、「介護の日本語」に焦点を当てた日本語教師養成講座やテキストが多く出されており、介護の日本語教師を増加させようという積極的な動きが見られます。

参考:厚生労働省「介護人材確保に向けた取組」「介護分野における外国人の受入実績等」総務省「統計からみた我が国の高齢者」

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介護現場で外国人労働者を受け入れられる4つの制度

以下では、国内の介護現場で外国人労働者を受け入れられる4つの制度について簡単に解説します。

EPA(経済連携協定)

EPA(経済連携協定)という制度は、協定を結んでいるインドネシア・フィリピン・ベトナムと日本で、経済活動の連携を強化することを目的としています。

EPAを利用する外国人は、介護福祉士候補者として日本の国家資格取得を目指します。その特例として、国内の病院や介護施設での就労が認められています。

日本語能力試験(JLPT)で、フィリピンはN5以上、インドネシアはN4以上、ベトナムはN3以上が求められ、訪日前後で日本語研修が行われます。

在留資格「介護」

在留資格「介護」は介護ビザともいわれ、外国人が日本で介護関連の業務に従事することを認める制度です。

この制度は国内における介護人材不足の改善と、介護分野における留学生の活躍支援を目的としています。

介護の在留資格を申請する外国人は基本的に、国内の介護福祉士養成施設で2年以上学習し、介護福祉士の国家資格を取得しなければなりません。

介護福祉士養成施設の卒業に必要な日本語レベルは、日本語能力試験のN2以上が目安とされています。

技能実習制度「介護」

技能実習制度は、発展途上国への国際貢献として日本で身につけたスキルを母国の社会・経済発展へ役立ててもらうことを目的とした制度です。介護職種は、2017年11月に追加されました。

この制度を利用する外国人は、技能実習生として日本に入国した後に、介護施設で最大5年間の実習を行います。

技能実習制度「介護」で求められる日本語レベルは他の職種よりも高く、1年目はN4以上、2年目はN3以上となっており、入国後も日本語学習の受講が必要です。

※技能実習制度は2027年までに廃止、育成就労制度へ移行予定

特定技能制度「介護」

特定技能制度は、少子高齢化に伴う国内の人手不足を解消するために設けられた制度で、2019年4月から開始されました。

この制度を利用して介護分野で働くために外国人は、介護技能評価試験、N4もしくは国際交流基金日本語基礎テスト、介護日本語評価試験に合格する必要があります。

特定技能制度「介護」では、最大5年間の在留が認められており、在留資格「介護」への移行も可能です。

また、近年制度が改正され、EPAや技能実習制度から特定技能制度への移行も可能になりました。

参考:厚生労働省「インドネシア、フィリピン及びベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れについて」「在留資格「介護」の概要」「技能実習「介護」における固有要件について」「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」

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介護現場の日本語教師として心がけるべきポイント

介護現場で日本語教師として外国人労働者へ指導を行う場合、以下のようなポイントを心がけてみてください。

介護の日本語用テキストを使う

介護現場で働く外国人労働者に指導する場合は、介護の日本語用テキストを使いましょう。
前述したように、介護現場ではさまざまな人々と専門用語を使ったコミュニケーションを取る必要があります。

例えば、身体の部位を指摘して体調を詳しく聞いたり、担当した高齢者の状況を申し送りに書いて説明したりしなければならないでしょう。

最近では、介護の日本語に特化したテキストが多く出版されているので、書店やインターネットで容易に探すことができます。厚生労働省の公式WEBサイトでも、介護の日本語用テキストのPDFが提供されています。

介護に関する基本的な専門知識を身につける

介護現場で働く外国人に日本語を教えるために、介護に関する基本的な専門知識を身につけることをおすすめします。

現在介護現場で働いている場合は、実務経験を活かせる部分でしょう。

例えば、高齢者がなりやすい認知症や骨折、関節疾患などの病気について、簡単な言葉で説明できるようにする必要があります。
病気の原因や治療法など、医者に求められるような専門知識は不要です。

やさしい日本語で教える

介護分野の各種受け入れ制度で訪日する外国人の日本語レベルは、平均でN4程度となるため、簡単な単語や短い文を使ったやさしい日本語で教えることが大切です。

日本語能力試験のN4は、日常生活で使われる基本的な語彙や文がほぼ理解できるレベルとされています。
少しずつ使う語彙を増やしたり、長めの文で話したりしていくと、学習のモチベーションも維持しやすいです。

外国人労働者の受け入れ制度を理解する

介護の日本語教師として、外国人労働者の受け入れ制度を理解することも重要です。

上記で説明した4つの制度は、どれも介護分野で外国人を受け入れられるものですが、制度の目的や訪日前後の流れ、必要な試験などが異なります。

外国人が置かれている状況を理解して適切なアドバイスをするためにも、それぞれの制度の特徴を抑えておきましょう。

高齢者との雑談に最適な話題を多く持つ

外国人が介護現場で関わる高齢者が興味を持ちそうな話題について、日々アンテナを張ることも、介護の日本語教師が心がけるべきポイントです。
この辺りも、介護現場で実際に働いた経験があれば、よく理解できるかもしれません。

スポーツであれば野球や相撲、趣味であればガーデニングや将棋、最近のニュースなど、高齢者向けの話題に関する情報は、外国人労働者にとって役に立つものとなるでしょう。

日本語能力試験 認定の目安

レベル 認定の目安
N1   幅広い場面で使われる日本語を理解することができる
N2   日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる
N3   日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる
N4   基本的な日本語を理解することができる
N5   基本的な日本語をある程度理解することができる

参考:日本語能力試験JLPT「N1〜N5認定の目安」

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介護の日本語教師として働く方法

介護の日本語教師として働く方法にはどのようなものがあるのか、見てみましょう。

介護福祉士養成施設や日本語研修施設での指導

介護の日本語教師として働く方法の1つとして、外国人留学生が通う介護福祉士養成施設や、外国人労働者が通う日本語研修施設での指導があげられるでしょう。

しかしながら、このような施設で日本語を教える場合、日本語教師の資格が求められる上に、求人も少ないのでハードルは高いかもしれません。

現行制度での日本語教師資格「登録日本語教員」については、『登録日本語教員とは?』で詳しく説明しています。

介護施設での指導

介護の日本語教師として、介護施設やその他関連企業・組織での指導をするという選択肢もあります。
これらの施設で日本語を教える場合、資格を求められないことも多々あります。

また、日本語教師の資格があれば、介護の経験がなくても採用されるというケースもあり、初心者でも挑戦しやすい方法かもしれません。

オンラインでの指導

介護の日本語教師として、オンラインで指導することを考えてみるのもいいかもしれません。
コロナ禍をきっかけに、オンライン授業が世界的に普及しており、抵抗なく始められる外国人労働者は増えています。

また、都会から遠く離れた地方の介護施設では、日本語教師を呼ぶこと自体が難しいため、オンライン授業へのニーズが高まっています。
オンラインだと、資格がなくても働けるケースが多く、スキマ時間を活用して副業で仕事をすることもできます。

オンライン日本語教師の詳細については、『オンライン日本語教師を目指す方へ』をご一読ください。

海外での指導

国の制度を利用して介護分野で働きにくる外国人は、訪日前に日本語の研修を受ける機会がありますが、そのような海外の研修機関で、介護の日本語教師として指導をするという方法もあるでしょう。

例えば国際交流基金では、2024年11月からの約半年間を対象期間に、EPAの日本語訪日前研修を担当する日本語教師の募集をしていました。

海外での求人は東南アジアでの募集が多く、滞在も長期にわたるため、心身ともに健康であることが求められます。

参考:国際交流基金 2024年度経済連携協定(EPA)日本語予備教育事業 日本語講師募集について

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介護の日本語教師になるために資格を取得するべき?

介護の日本語教師は独学でもなることはできますが、資格取得をしておいた方が就職先の選択肢が増え、転職活動もしやすくなるでしょう。

また、介護に特化した日本語教師養成講座だと、ポイントを抑えて効率よく知識・スキルを身につけられる上に、学習面や就職面での手厚いサポートも受けられるのでメリットが多いです。

「アークアカデミー」「資格の大原」で開講されている介護の日本語教師養成講座は、大手で実績もあるのでおすすめです。

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介護現場で日本語を教える方にぴったりの講座は?

介護の日本語教え方講座(アークアカデミー)

長きにわたって外国人介護士の日本語研修を実施してきたアークアカデミーによる、介護の日本語を教えるための講座です。
全てオンラインで開講されますので、全国どこからでも受講可能。日本語教師として新たなスキルを身につけたい方や、介護現場での外国人介護士の指導を行っている方などは、ぜひ検討してみてください。

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まとめ

今回は、介護の日本語教師として心がけるべき5つのポイントと、資格取得は必要かという点について解説しました。

少子高齢化による人手不足の対策として、介護現場における外国人労働者の受け入れは今後も積極的に行われていくでしょう。

現在介護現場で働いている人は、登録日本語教員の資格取得をしたり、介護の日本語教師養成講座の受講をしたりすると、キャリアアップができるかもしれません。

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